プレアナ特有の持ち合いに入ったか
日経平均、5日線死守
本日は朝方こそしっかりしていましたが、結局日経平均は62円安の21,275円。
アメリカはひとまず、総合株価指数の暴走には発展せず、堅調という程度でした。
日本もこれを受けて、米国におけるプレアナウンスメント(四半期決算前の予想修正期間)特有の持ち合い相場のような相場つき。
本日は打って変わって、業種別上昇率上位は、電力ガスでした。
ここ数日の半導体や機械などの上昇は、おそらく外人が、とりあえずいったんざっくり買ってみたというものなのでしょう。
信越化学のようなベンチマークの動きから推測すると、21日当たりから彼らは買い拾いをしていたのではないかと考えられます。これで6日経過したわけですから、そろそろいったんこの初動の買い拾いも一巡した、ということかもしれません。
循環物色の傾向
基本的にこれでよいのです。下手に上昇が暴走するとろくなことはありません。
昨日のレポートでも述べましたように、仮にも上昇トレンドへ復帰していくのであれば、当然機関投資家による循環物色になるでしょうから、各セクターやセグメントごとに入れ替わり立ち代わり買いが襲ってくるというパターンになるはずです。
Aが上昇しているときには、Bがお休み。Bが上がっているときにはCがお休み。そしてまたAに物色が回ってくる、という感じです。
従って、この取引の間というのは、数日から一週間くらいのスイングトレードをやりますと、高値掴みさせられ、安値で切らされるという、悪循環を強いられる可能性があるわけです。そして損切貧乏になってしまいます。
従って、トレンドを崩さない限り持ち続ける(移動平均線など一定のロスカット基準を決める)という、引っ張り上げるロングか。あるいは、非常に短期で、デイトレードに近い瞬発力で売り抜けるか。
どちらかスタンスをはっきりさせませんと、何度売買を繰り返してもリターンがなかなかえられず、結局指数と株価はならしてみればずっと右肩上がりだったという結果になりかねないです。
ここは売買には注意が必要なところです。
海外勢、弱腰で「局地戦」
本日朝刊の「スクランブル」では、外人が東証一部昇格狙いの思惑で物色しているという動向が解説されていました。
この種のものは、基本的に投機と割り切ったほうが良いでしょう。
その中に、ファンダメンタルズやテクニカル、あるいは需給的にみて、妙味有と思えばその限りではないのですが。
外人などからは、東芝の一部昇格はないのか、という問いあわせが多いといったことになっていますが、チャートを見ても、すべての移動平均線下にあるので、現時点ではとても手を出せません。
戦略方針
日経レバレッジETF(1570)の持続です。
執筆者 : 松川行雄|有限会社増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長
大和証券外国株式部勤務の後、投資顧問業を開業。2013年2月ヘッドハンティングにより増田経済研究所に入社。現在同社発行の「日刊チャート新聞」編集長。株式セミナーに於ける投資理論は個人投資家に満足度100%の人気を博す。