東京株式(大引け)=1286円高と5日ぶり急反発、エヌビディア好決算で一時5万円台
20日の東京株式市場では米エヌビディア<NVDA>が好決算を発表したことを受け、AI・半導体関連株に買い戻しが入り、日経平均株価は一時2000円を超す上昇となった。5万円の大台に戻す場面があったものの、ショートカバーが一巡した後は伸び悩んだ。
大引けの日経平均株価は前営業日比1286円24銭高の4万9823円94銭と5日ぶり急反発。プライム市場の売買高概算は24億2250万株、売買代金概算は6兆7573億円。値上がり銘柄数は1241、対して値下がり銘柄数は332、変わらずは40銘柄だった。
エヌビディアが日本時間早朝に発表した25年8~10月期(第3四半期)の売上高と1株利益は市場予想を上回り、第4四半期(25年11月~26年1月)について大幅な増収見通しを示した。時間外取引でエヌビディア株は上昇し、AI・半導体市場の先行きを巡る悲観を和らげる格好となった。東京市場では寄り付き直後から半導体やデータセンター関連株に対する買い戻しが集まり、日経平均を大きく押し上げた。一方、高市政権による経済対策に関して金融市場では財政懸念が広がっており、この日は国内の長期金利が1.8%を上回る水準まで上昇。外為市場では1ドル=157円台半ばへと円売りが加速した。円安は輸出関連株にはサポート要因となったものの、急ピッチな金利上昇は投資家の慎重姿勢を強める要因となった。株式相場においては朝方の上昇一服後、目先の利益確定目的の売りで伸び悩む主力株が散見され、日経平均の5万円台回復には至らなかった。TOPIXも5日ぶり急反発。プライム市場の値上がり銘柄数は約77%だった。
個別では、アドバンテスト<6857>やディスコ<6146>が急騰。キオクシアホールディングス<285A.T>が物色人気化し売買代金首位となったほか、ソフトバンクグループ<9984>が堅調に推移し、フジクラ<5803>とレーザーテック<6920>が頑強。三井海洋開発<6269>や住友ファーマ<4506>、日東紡績<3110>が値を飛ばし、SOMPOホールディングス<8630>が大幅高。イオン<8267>や野村ホールディングス<8604>、マツダ<7261>の上げが目立ち、保土谷化学工業<4112>や東京精密<7729>が株価水準を大きく切り上げた。
半面、サンリオ<8136>が売られ、メルカリ<4385>やオリエンタルランド<4661>、LINEヤフー<4689>が冴えない展開。ニトリホールディングス<9843>や神戸物産<3038>が軟調に推移したほか、三越伊勢丹ホールディングス<3099>や資生堂<4911>が下値を探り、東京電力ホールディングス<9501>と日本エム・ディ・エム<7600>が値を下げ、東京海上ホールディングス<8766>が急落した。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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