ダウ平均はプラスに転じる 米中首脳の電話会談を好感=米国株序盤
NY株式5日(NY時間11:47)(日本時間00:47)
ダウ平均 42549.73(+121.99 +0.29%)
ナスダック 19590.32(+129.83 +0.67%)
CME日経平均先物 37635(大証終比:+115 +0.31%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は下げからプラスに転じている。この日発表の米新規失業保険申請件数が雇用鈍化を示したこともあり、ダウ平均も一時189ドル安まで下落していた。明日の米雇用統計を控えた調整の動きも出ていたようだ。
ただ、この日行われた米中首脳の電話会談を受けたトランプ大統領の発言で買い戻しが膨らんでいる。大統領は、両国の代表団がまもなく協議開始で合意したことを明らかにした上で、問題となっていたレアアース製品を巡って「中国との間でもう疑問ない」と述べていた。米中協議の進展を期待させる発言でもあり、市場もひとまずポジティブに反応している模様。
今週発表されている米経済指標は弱い内容が多く、労働市場の鈍化と企業景況感の低下も示され、米株式市場に重くのしかかっている。しかし、市場は次第に楽観的になる中、IT・ハイテク株を中心に堅調な動きを継続。第1四半期の決算シーズンが底堅かったことや関税への警戒感も後退しているようだ。
しかし、関税については一部からは、「関税措置のさらなる痛手が待ち受けている可能性は消えていない。関税の影響は第2四半期、もしくは第3四半期にも市場心理を冷やす可能性がある」との声も出ている。短期的に関税が企業利益を圧迫する期間が数四半期続くとも述べていたが、インフレ圧力が驚くほど高まっていない点は心強いとも指摘していた。
なお、市場は明日の米雇用統計を待っている。非農業部門雇用者数(NFP)は12.6万人増が予想されており、労働市場の鈍化を示すと見られている。ただ、失業率は前回と変わらずの4.2%の完全雇用水準が見込まれ、平均時給も前年比3.7%と高い水準が見込まれている状況。
カルバン・クラインやトミー・ヒルフィガーといったアパレルブランドを傘下に持つPVH<PVH>が決算を受け大幅安。通期の1株利益の見通しを下方修正したほか、第2四半期も予想を下回る1株利益の見通しを示した。
衛星画像のプラネット・ラブズ<PL>が決算を受け急伸。EBITDAが予想外の黒字となったほか、売上高も予想を上回った。通期の売上高見通しも上方修正した。欧州各国の国防費増額からの恩恵。
データベースのプラットフォームを手掛けるモンゴDB<MDB>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の見通しを上方修正したほか、第2四半期も予想を上回る見通しを示した。
工作キット、パーティーグッズなど日用品の廉価販売を手掛けるファイブ・ビロウ<FIVE>が決算を受け上昇。既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益、売上高も予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益と売上高の見通しを上方修正している。
PVH<PVH> 66.64(-14.17 -17.53%)
プラネット・ラブズ<PL> 6.08(+2.09 +52.38%)
モンゴDB<MDB> 229.00(+29.27 +14.65%)
ファイブ・ビロウ<FIVE> 130.79(+9.55 +7.88%)
アップル<AAPL> 204.07(+1.25 +0.61%)
マイクロソフト<MSFT> 467.91(+4.04 +0.87%)
アマゾン<AMZN> 211.90(+4.67 +2.25%)
アルファベットC<GOOG> 171.01(+1.62 +0.95%)
アルファベットA<GOOGL> 169.47(+1.42 +0.84%)
テスラ<TSLA> 320.63(-11.43 -3.44%)
エヌビディア<NVDA> 143.67(+1.75 +1.23%)
メタ<META> 689.08(+1.13 +0.16%)
AMD<AMD> 118.27(-0.31 -0.26%)
イーライリリー<LLY> 766.33(+0.49 +0.06%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。