ダウ平均は小幅高 方向感なく上下動=米国株序盤
NY株式3日(NY時間11:20)(日本時間00:20)
ダウ平均 42391.63(+86.15 +0.20%)
ナスダック 19391.38(+148.77 +0.77%)
CME日経平均先物 37775(大証終比:+265 +0.70%)
きょうのNY株式市場、ダウ平均は小幅高。貿易戦争を巡る不透明感が引き続き広がる中、米株式市場は方向感なく上下動を繰り返している。
前日も下げて始まったものの、終盤に戻す展開が見られていたが、本日も方向感が定まらない展開となっているようだ。この日発表の4月の米求人件数は予想外の増加となったが、米株式市場の反応は限定的となっている。
トランプ大統領が包括的な関税措置を発表し、新たな貿易協定の締結を迫ってから2カ月が経過したが、中国やEUとの交渉に突破口の兆しは見られていない。ホワイトハウスはきのう、トランプ大統領と中国の習主席との電話会談の調整を急ぐ姿勢を示したが、中国側からの返答は確認できていない。一方、EUは米国との新たな貿易交渉ラウンドを準備しており、トランプ大統領が関税の威嚇を実行に移せば、報復措置を前倒しする可能性があると警告している状況。
トランプ政権は各国に対して、貿易交渉の最終提案を明日までに提出するよう要請しているとの報道も流れていた。
一方、米経済は緩やかではあるが、減速の兆候を示している。OECDは本日、今年の世界経済の見通し下方修正した上で米国も1.6%成長に下方修正していた。
一部からは、「米株式市場は4月2日の解放の日よりも高い水準で取引されているが、企業利益は下方修正され、世界経済の見通しも悪化している。いまの株価が示すように本当に状況は改善しているのか?その答えはノーだ」といったコメントも聞かれる。
一方、トランプ大統領は税制改革法案に反対する共和党議員の説得を試みているが、市場はこの法案による財政赤字拡大に懸念を示している面もある。
いずれにしろ、複雑な状況は当面変わりそうにないようだ。
宝飾品販売のシグネット・ジュエラーズ<SIG>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回ったほか、通期の1株利益および売上高の見通しを上方修正した。今回の見通し上方修正には、関税や経済環境を踏まえたうえでのコスト削減策も織り込まれている。
ディスカウントストアのダラー・ゼネラル<DG>が決算を受け大幅高。既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益、売上高も予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期見通しを上方修正した。
決済サービスのブロック<XYZ>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の58ドルから75ドルに引き上げた。
マッチングアプリを手掛けるバンブル<BMBL>が下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も5ドルとした。
エアタクシーのジョビー・アビエーション<JOBY>が大幅高。サウジアラビアのアブドゥル・ラティフ・ジャミール(ALJ)社と最大200機のエアタクシー販売に向けた合意を目指していると伝わった。
衛星ブロードバンドのエコスター<SATS>が下落。6月2日に期限を迎える約1.83億ドルの利払いについて、 米連邦通信委員会(FCC)の審査に伴う不確実性を理由に延期することを決定した。
シグネット<SIG> 75.02(+8.21 +12.29%)
ダラー・ゼネラル<DG> 109.39(+12.22 +12.58%)
バンブル<BMBL> 5.48(-0.27 -4.62%)
ジョビー<JOBY> 8.24(+0.74 +9.80%)
エコスター<SATS> 17.24(-0.97 -5.33%)
アップル<AAPL> 202.48(+0.78 +0.39%)
マイクロソフト<MSFT> 462.81(+0.84 +0.18%)
アマゾン<AMZN> 207.37(+0.72 +0.35%)
アルファベットC<GOOG> 168.74(-1.63 -0.96%)
アルファベットA<GOOGL> 167.29(-1.74 -1.03%)
テスラ<TSLA> 350.71(+8.02 +2.34%)
エヌビディア<NVDA> 141.86(+4.48 +3.26%)
メタ<META> 668.33(-2.57 -0.38%)
AMD<AMD> 116.56(+1.93 +1.68%)
イーライリリー<LLY> 753.66(+6.54 +0.87%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。