【本日の見通し】ドル高基調継続か
【本日の見通し】ドル高基調継続か
週末の米中協議、終了後から前向きな発言が出ていたが、昨日日本時間午後に発表された共同声明で、両国が115%関税を引き下げることで合意。ともに10%としたうえで米国はフェンタニルに絡んだ関税20%を維持して30%とする、24%分に関しては90日間の協議を行う暫定措置とすることで合意したことが報じられた。ここまでの大きな関税引き下げ合意が出てくるとは考えていなかったこともあり、ドルは急騰。ドル円は16時の発表から17時台までに146円台前半から148円20銭台までの急騰。その後の押し目は147円60銭も付けきれずNY午後に148円65銭まで上値を伸ばして148円台で東京朝を迎えている。
この後もしっかりした動きが期待される。米中協議で合意や、先週の米英の貿易合意などを受けて、市場全体にリスク選好の動きが広がっていることもあり、下がると買いが出る流れが続きそう。
その他の国との貿易協議の予定は伝わっていないが、他の国・地域でも貿易合意が進むようだと、ドル高が進む可能性があるほか、日本が出遅れると、円売りが強まる可能性があり、ドル円は上方向を意識する展開となっている。
経済指標関連では今晩米CPIが予定されている。6月のFOMCでの利下げ期待は後退しているが、7月は利下げを期待する動きが残っており、年内の利下げも2回から3回を見込む動きが継続。利下げのカギを握る材料の一つ、物価統計に対する注目は続いている。前回は予想以上の鈍化。今回は前回並みが見込まれているが、急激な上昇の後だけに動きが大きくなりやすく、予想からブレた場合は要注意。
ユーロドルは1.1060までユーロ安ドル高となった。ドル円などに比べるとドル高の勢いが抑えられている印象で1.1000トライまでにはユーロ買いが入る展開か。流れは下方向も、動きは落ち着いたものとなりそう。
ユーロ円はリスク選好の円売りもありしっかり。ただ、165円00銭手前は売りが入っているとみられ、超えられるかどうかは微妙なところか。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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