東京株式(大引け)=9円安、エヌビディア時間外下落の影響は限定的
29日の東京株式市場は、朝方は売りに押される地合いとなったが、その後日経平均株価は下げ渋る展開となり、プラス圏に浮上する場面もあった。
大引けの日経平均株価は前営業日比9円23銭安の3万8362円53銭と3日ぶり小反落。プライム市場の売買高概算は16億305万株、売買代金概算は3兆8556億円。値上がり銘柄数は637、対して値下がり銘柄数は944、変わらずは61銘柄だった。
きょうの東京市場は、朝方はリスク回避ムードで日経平均は400円あまり下げて3万8000円台を下回る場面もあった。前日の米国株市場ではNYダウが4日ぶりに反落し、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も下落するなど買いが手控えられた。そして取引終了後の日本時間早朝に決算を発表した米半導体大手エヌビディア<NVDA>が時間外で大幅安となったことで、東京市場でも半導体関連を中心に売りがかさんだ。しかし、その後は底堅さを発揮、海運や保険、医薬品といったバリュー株の一角が買われ全体相場を支えた。なお、TOPIXの方は小幅ながらプラス圏で着地している。とはいえ、値下がり銘柄数が940あまりと値上がり数を300以上も上回った状態で、大型株の一角が買われた一方、中小型株は売りに押されたことを映している。売買代金は増勢基調にあるが4兆円台には届かなかった。
個別では、レーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置大手が売られたほか、ソフトバンクグループ<9984>も軟調。リクルートホールディングス<6098>、ニデック<6594>なども安い。ネクセラファーマ<4565>が急落、イズミ<8273>も大幅安。アンビスホールディングス<7071>、Sansan<4443>も値を下げた。さくらインターネット<3778>も下値を探る展開に。
半面、三菱重工業<7011>が堅調、ファーストリテイリング<9983>も上昇した。伊藤忠商事<8001>が高く、東京海上ホールディングス<8766>も頑強。IHI<7013>が値を上げ、キーエンス<6861>も買いが優勢だった。ミガロホールディングス<5535>が値上がり率トップに買われ、エイチワン<5989>も大幅高。シンフォニア テクノロジー<6507>が大きく水準を切り上げ、円谷フィールズホールディングス<2767>も物色人気。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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