シスコシステムズが決算受け下落 約5%の人員削減も発表=米国株個別
(NY時間09:42)(日本時間23:42)
シスコシステムズ<CSCO> 49.00(-1.28 -2.55%)
シスコシステムズ<CSCO>が下落。前日引け後に11-1月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。年ベース経常収益(ARR)や残存履行義務も予想を上回っている。ただ、株価はネガティブな反応。ガイダンスを嫌気しているようだ。通期の売上高見通しを下方修正したほか、第3四半期は1株利益、売上高とも見通しが予想を下回った。
また、同社は世界の従業員の約5%を削減する方針も示した。顧客企業のIT投資の鈍化で売上が伸び悩んだことが要因。今回の人員削減は約4000人の雇用に影響するし、約5億ドルの費用が発生する。
同社は声明で「すでに購入した機器の設置に追われている顧客からの注文が一時的に休止していることが響いた」と述べた。今回のガイダンスは企業がIT予算を抑制しているという懸念に拍車をかけている。
ロビンスCEOは、より多くのネットワーキング・サービス、特にインターネット経由で提供される分析やセキュリティ機能を提供することで売上の変動を抑えようとしている。大型ネットワーク機器の一度限りの販売よりも、サブスクリプション収入に重点を置く考え。しかし、同社は依然として消費不況の影響を受け易い。不況はまだ終わっておらず、受注鈍化は年前半まで続くと予想している。
アナリストは「同社は在庫消化とマクロの逆風が業績を圧迫し、ガイダンスを下方修正せざるを得なかった。ただ、AIに関するコメントは徐々に前向きになっている」と評している。
(11-1月・第2四半期)
・1株利益(調整後):0.87ドル(予想:0.84ドル)
・売上高:127.9億ドル(予想:127.1億ドル)
製品:92.3億ドル(予想:95.1億ドル)
サービス:35.6億ドル(予想:34.6億ドル)
・粗利益率(調整後):66.7%(予想:65.7%)
・年ベース経常収益(ARR):247億ドル(予想:244.7億ドル)
・残存履行義務:357億ドル(予想:321.4億ドル)
(2-4月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):0.84~0.86ドル(予想:0.92ドル)
・売上高:121~123億ドル(予想:131億ドル)
・粗利益率(調整後):66~67%(予想:65.8%)
(通期見通し)
・1株利益(調整後):4.01~4.08ドル(予想:4.05ドル)
・売上高:515~525億ドル(従来:538~550億ドル)(予想:543.3億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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