ターゲットが決算受け上昇 冴えない決算も利益率と在庫は改善=米国株個別
ディスカウントストア大手のターゲット<TGT>が上昇。取引開始前に5-7月期決算(第2四半期)を発表し、既存店売上高の減収が予想以上に膨らんだほか、売上高も予想を下回った。ただ、株価は大幅高。1株利益や粗利益率が予想を上回ったことが好感されている模様。
一方、通期のガイダンスでは1株利益の見通しが下方修正されたほか、既存店売上高については、「1桁台半ばの減少を中心に幅広いレンジで推移」と予想している。5月時点では「1桁台前半の減少から1桁台前半の増加までの幅広い範囲」としていたが、今回はそこから表現が下方修正された格好となっている。
同社は声明で「第2四半期末の在庫は前年比17%減少したが、これは裁量カテゴリーの25%削減を反映したもので、生活必需品をサポートするための在庫投資や、長期的な市場シェアの機会をサポートするための戦略的投資によって一部相殺された」としている。
コ-ネルCEOは声明で「われわれは引き続き慎重なアプローチで事業計画を立てており、そのため売上高における短期的な課題が続くことを想定し、財務ガイダンスを調整した」と述べている。
アナリストからは「プラスの点としては、利益率の改善と在庫削減だが、アマゾン<AMZN>やホーム・デポ<HD>を含む他社が好調な報告書を発表した後では見劣りする」との指摘も出ている。
同社株は年初来で16%下落しており、同時期に12%、16%上昇したウォルマート<WMT>とS&P500指数をアンダーパフォームしていた。今回はひとまず悪材料出尽くし感も出ているのかもしれない。
(5-7月・第2四半期)
・既存店売上高:-5.4%(予想:-3.7%)
店舗:-4.3(予想:-3.8%)
デジタル:-10.5%(予想:-4.3%)
・1株利益(調整後):1.80ドル(予想:1.40ドル)
・売上高:243.8億ドル(予想:249.1億ドル)
・粗利益率:27.0%(予想:25.6%)
・営業利益:12.0億ドル(予想:9.5億ドル)
・営業利益率:4.8%(予想:3.8%)
・EBITDA(調整後):19.0億ドル(予想:15.8億ドル)
(8-10月・第3四半期見通し)
・1株利益(調整後):1.20~1.60ドル(予想:1.83ドル)
(通期見通し)
・既存店売上高:1桁台半ばの減少を中心に幅広いレンジで推移
・1株利益(調整後):7.00~8.00ドル(従来:7.75~8.75ドル(予想:7.81ドル)
(NY時間09:42)
ターゲット<TGT> 130.94(+5.89 +4.71%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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