ダウ平均は下落 米雇用統計には安心感も=米国株後半
NY株式7日(NY時間15:44)
ダウ平均 33807.52(-114.74 -0.34%)
ナスダック 13697.50(+18.46 +0.13%)
CME日経平均先物 32585(大証終比:+155 +0.48%)
NY時間の終盤に入って、ダウ平均は再び下げに転じている。ただ、下押す動きまでは見られていない。序盤は軟調に推移したものの一時プラスに転じていた。
取引開始前に米雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数(NFP)が20.9万人増と予想を下回った。これを受けてFRBのタカ派姿勢が緩むのではとの期待から、株式市場もネガティブな反応を示していない。今月FOMCでの利上げ見通しに変化はないものの、9月以降の利上げについては若干確率を下げている模様。
ただ、失業率は依然として低水準で推移しており、平均時給も前年比4.4%と高水準が維持されている。また、NFPについても伸びが鈍化したとはいえ、歴史的な基準である20万人増を上回っている状況。FRBのタカ派スタンスに大きく変化を与える内容でもなさそうだ。
下半期の相場入りで、景気の先行き警戒感が広がり、今週の株式市場はリスク回避の雰囲気が広がっていた。前日はADP雇用統計が予想外に強かったことで、本日の米雇用統計にも警戒感が出ていた。ダウ平均も大幅に下落していたが、きょうは安心感からその動きも一服していたようだ。ただ、上値は重く、来週の米消費者物価指数(CPI)や大手銀を皮切りに始まる決算を確認したい雰囲気も強い。
シュルンベルジェ<SLB>やハリバートン<HAL>など石油施設サービスが上昇。他のエネルギー株も堅調に推移した。商品市場で原油相場が73ドル台後半まで急上昇していることが好感されている。供給ひっ迫と米リグ稼働数の増加がトリガーとなった。
ジーンズのリーバイ・ストラウス<LEVI>が決算を受け下落。通期の1株利益を下方修正したほか、売上高のレンジ上限も下方修正したことが嫌気された。
発電設備のブルーム・エナジー<BE>が上昇。アナリストが「買い」でカバレッジを開始した。
電気自動車(EV)のリビアン<RIVN>が大幅に8日続伸。アナリストが見通しの改善を理由に目標株価を引き上げた。
医薬品のTGセラピューティクス<TGTX>が上昇。アナリストが同社の多発性硬化症治療薬「ブリアムビ」の第2四半期の売上高が予想を上回るペースであると予測した。
コストコ<COST>が続落。前日引け後に6月の既存店売上高を公表し、前年比0.4%増と予想を下回った。
モバイルゲーム開発のプレイティカ<PLTK>が上昇。アナリストが投資判断を「中立」に引き上げ、目標株価も従来の10ドルから13ドルに引き上げた。
くら寿司USA<KRUS>が決算を受け大幅高。1株利益やEBITDAが予想を上回ったことが好感された。
教育サービスのアドタレム・グローバル・エデュケーション<ATGE>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
シュルンベルジェ<SLB> 53.39(+4.27 +8.68%)
ハリバートン<HAL> 35.51(+2.50 +7.56%)
エクソンモービル<XOM> 103.50(+0.58 +0.56%)
シェブロン<CVX> 154.47(+1.59 +1.04%)
オキシデンタル<OXY> 58.88(+1.27 +2.20%)
マラソン・オイル<MRO> 23.55(+1.01 +4.48%)
リーバイス<LEVI> 13.17(-1.07 -7.48%)
ブルーム・エナジー<BE> 16.76(+1.21 +7.75%)
リビアン<RIVN> 24.62(+3.00 +13.85%)
TGセラピューティクス<TGTX> 25.00(+1.96 +8.51%)
コストコ<COST> 525.98(-11.39 -2.12%)
くら寿司USA<KRUS> 101.18(+15.93 +18.69%)
アドタレム<ATGE> 35.48(+1.80 +5.34%)
アップル<AAPL> 191.62(-0.19 -0.10%)
マイクロソフト<MSFT> 338.09(-3.18 -0.93%)
アマゾン<AMZN> 130.07(+1.71 +1.33%)
アルファベットC<GOOG> 120.61(-0.32 -0.26%)
テスラ<TSLA> 274.67(-1.87 -0.68%)
メタ・プラットフォームズ<META> 291.13(-0.86 -0.29%)
AMD<AMD> 113.46(-0.02 -0.02%)
エヌビディア<NVDA> 426.23(+5.20 +1.23%)
*米雇用統計(6月)21:30
非農業部門雇用者数
結果 20.9万人
予想 22.9万人 前回 30.6万人(33.9万人から修正))
失業率
結果 3.6%
予想 3.6% 前回 3.7%
平均時給
結果 0.4%
予想 0.2% 前回 0.4%(0.3%から修正)(前月比)
結果 4.4%
予想 4.1% 前回 4.4%(4.3%から修正)(前年比)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。