ドル円は不安定な振幅、週末の対応を一時好感も続かず=東京為替概況
ドル円は不安定な振幅、週末の対応を一時好感も続かず=東京為替概況
ドル円はかなり不安定な動きとなった。経営難が報じられているスイスの金融機関大手クレディスイスに対して、スイス当局が主導する形で、同国の金融大手UBSが買収することで合意。さらに朝方日本銀行が米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行(ECB)、イングランド銀行、カナダ銀行、スイス国立銀行の中央銀行が協調して、ドルスワップ取極に基づく流動性供給を強化することを発表。リスク警戒の動きがやや後退する動きが見られた。ドル円は131円台後半の先週末の動きから早朝に132円台半ばを付けたものの、東京朝にはいったん131円台後半での推移に戻してたが、中銀による協調などを好感する形で132円台60銭台を付けた。
しかし、株式市場が冴えない動きを続けた事・CSの買収に際して、CSの発行したAT1債の元本毀損が報じられ、本来AT1債よりも劣後するはずの株式は一定額の価値が残るという異例の状況が生じたことへのン警戒感などが市場で広がり、アジアのいくつかの銀行が発行したAT1債の価格低下なども加わって再びドル売り円買いとなった。ドル円は上昇分を解消し131円台後半での推移となっている。
ユーロドルはCS買収を受けて少しか割れたものの、上値が重い。1.06台後半を中心とした推移になっている。
ユーロ円はドル円同様に振幅を見せ、140円60銭前後から141円70銭台まで上昇後、上昇分を解消した。
MINKABUPRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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