アドビがフィグマ社と約200億ドルで買収合意 割高との声が多い=米国株個別
NY時間の午後に入って、アドビ<ADBE>の売りが続いている。取引開始前にオンライン・デザイン・コラボレーション・ツールを開発する新興企業のフィグマ社の買収に関する報道が流れていたが、先ほど正式に約200億ドルで買収合意に達したことが発表された。現金と株式交換による買収で、非公開のソフトウェア企業の買収としては過去最大となる。アドビにとっても過去最大規模の買収。
フィグマ社のサービスは顧客がソフトウェアを構築する際に共同作業を行えるようにするもので、パンデミック時に遠隔で仕事をする人が増える中で需要が急増した。アドビのナラヤンCEOはインタビューで、「この組み合わせは文字通り知識労働者であれば誰でも恩恵を受ける」と述べた。
ただ、市場からは割高との声が多く出ており、市場もネガティブな反応を示している。
なお、同社は6-8月期(第3四半期)決算も発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。第4四半期のガイダンスも公表しており、1株利益は予想を上回る見通しを示していた。
(6-8月・第3四半期)
・1株利益(調整後):3.40ドル(予想:3.33ドル)
・売上高:44.3億ドル(予想:44.3億ドル)
デジタルメディア:32.3億ドル(予想:32.4億ドル)
クリエイティブ:26.3億ドル(予想:26.5億ドル)
ドキュメントクラウド:6.07億ドル(予想:5.83億ドル)
・定額制サービス:41.3億ドル(予想:41.3億ドル)
・デジタルメディア部門の年間経常収入(ARR):134.0億ドル(予想:134.4億ドル)
(9-11月・第4四半期見通し)
・1株利益(調整後):約3.50ドル(予想:3.46ドル)
・売上高:45.2億ドル(予想:45.9億ドル)
(NY時間13:17)
アドビ<ADBE> 313.88(-57.65 -15.52%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。