ダウ平均はFOMC受け一時下げに転じるも戻す=米国株後半
NY株式16日(NY時間15:41)
ダウ平均 33852.99(+308.65 +0.92%)
ナスダック 13325.25(+376.63 +2.91%)
CME日経平均先物 26090(大証終比:+490 +1.88%)
NY時間の午後にFOMCの結果が発表され、株式市場は上下動している。FRBは市場の予想通りに0.25%の利上げ開始を打ち出した。注目はFRBが今後の利上げについて積極的かどうかだったが、FOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)では今年末の金利見通しの中央値が1.857%(1.75-2.00%)と、0.25%ずつであれば、年内の全ての会合での利上げ想定していることが明らかとなった。また、インフレ見通しを大幅に上方修正しており、今年のPCEの見通しは前回の2.6%から4.3%に修正した。
きょうのダウ平均は引き続き停戦協議への期待で大幅に続伸して始まり、ダウ平均は一時500ドル超上昇した。しかし、FOMCを受けて急速に戻り売りが強まり、一時マイナスに転じる場面も見られた。しかし、売り一巡後は買い戻しが再び強まり、FOMC後の下げを取り戻す展開となっている。
全体的には想定よりもタカ派な印象だが、市場は全会合での利上げを事前に織り込んでいた面もあったことから、ある種の材料出尽くし感が出ているのかもしれない。これ以上はタカ派にはならないと感じている可能性もありそうだ。注目のバランスシート縮小について具体的な時期は示さなかったが、パウエル議長は早ければ5月にも発表の可能性も示している。そのほか、議長はインフレについて、前月比では落ち着くとの見通しを示していた。
一方、きょうは中国株が買い戻された。中国政府が景気浮揚策を打ち出すのではとの期待が膨らんでいる。
テスラ<TSLA>やリビアン<RIVN>といった電気自動車(EV)株が上昇。前日のテスラに引き続き、中国のBYDが値上げを発表した。
スターバックス<SBUX>が上昇。同社はジョンソンCEOが退任し、創業者のシュルツ氏が暫定復帰する人事を発表した。シュルツ氏が取締役に復帰し、日々の経営に携わるほか、同社が秋までに完了予定の新リーダー探しを支援する。
きょうは半導体関連株も買い戻しが強まる中、マイクロン・テクノロジー<MU>の買いが目立った。アナリストが投資判断を「売り」から「買い」に2段階引き上げた。
百貨店のコールズ<KSS>に買いが強まった。カナダの百貨店チェーン、ハドソンズ・ベイが買収を検討していると報じられている。アクシオスが関係者の話として伝えた。また、投資会社のサイカモアも買収提案を検討しているという。
ロッキード・マーチン<LMT>が下落。ウクライナとロシアの停戦協議への期待感が膨らむ中で、防衛関連株は利益確定売りに押されている。一方、米国防総省が次期予算で同社のF-35戦闘機を61機発注する予定との報道が伝わった。当初の計画より33機少ない。
スターバックス<SBUX> 86.48(+3.36 +4.04%)
マイクロン<MU> 78.78(+5.67 +7.76%)
コールズ<KSS> 63.33(+9.51 +17.66%)
ロッキード・マーチン<LMT> 419.03(-29.64 -6.61%)
アリババ<BABA> 103.80(+27.04 +35.23%)
テンセント<TCEHY> 51.76(+12.34 +31.30%)
バイドゥ(百度)<BIDU> 147.71(+39.33 +36.29%)
アップル<AAPL> 158.19(+3.10 +2.00%)
マイクロソフト<MSFT> 291.25(+4.10 +1.43%)
アマゾン<AMZN> 3035.73(+88.40 +3.00%)
アルファベットC<GOOG> 2654.80(+61.59 +2.38%)
テスラ<TSLA> 834.87(+32.98 +4.11%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 200.77(+8.74 +4.55%)
AMD<AMD> 114.75(+5.42 +4.96%)
エヌビディア<NVDA> 242.79(+13.06 +5.68%)
ツイッター<TWTR> 35.40(+1.43 +4.21%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。