リスク回避が続き、ダウ平均は一時800ドル超の下落=米国株前半
NY株式25日(NY時間13:37)
ダウ平均 34185.94(-178.56 -0.52%)
ナスダック 13567.93(-287.20 -2.09%)
CME日経平均先物 27095(大証終比:+35 +0.13%)
きょうも市場はリスク回避の雰囲気が続いており、ダウ平均も下値模索が続いている。前日は1000ドル超の急落から急速に買い戻され、反発して終えた。引け後に発表になったIBMの決算にポジティブな反応が見られたこともあって、市場はリバウンドへの期待を高めていたが、ウクライナ情勢の緊迫化がそれを拒んだ模様。ダウ平均は一時800ドル超急落していたが、市場の下値警戒感の根強さをうかがわせる。IT・ハイテク株も依然として買い戻しの気配が見られず、ナスダックは2%超の下げとなっている
きょうからFOMCが始まり、明日の結果待ちの雰囲気も出ている。市場では3月利上げの開始と早期バランスシート縮小の可能性を示唆してくるものと見られている。市場では年4回の利上げがコンセンサスとなりつつあるが、一部では、インフレ次第ではその回数が増えるのではとのタカ派な見方も出ている。しかし、今回のFOMCでは、3月利上げ開始と早期バランスシート縮小の可能性以上の内容は出ないものとみられている。市場の一部では、FOMCを機に一旦下げが一服するのではとの期待もあるようだ。
10-12月期決算については混戦でスタートしている。S&P500企業の利益は前年比24.1%増が予想されているようだ。市場からは「決算は確かに良好なものが多いが、過去4四半期に見られた強さに比べれば、予想範囲内だ」との印象も聞かれる。IT・ハイテク株を中心に売りが強まっているが、きょうは引け後にマイクロソフト<MSFT>の発表が予定されている。そして、今週末にはアップル<AAPL>やテスラ<TSLA>が発表され、結果や反応が注目される。
個別に、エヌビディア<NVDA>が6日続落。ソフトバンクG<9984>傘下の英アーム買収を断念する方向で調整しているとの報道が伝わっていた。
アメックス<AXP>が決算を受け上昇。カード利用が過去最高に急増した。同社は22年度は2年前に設定した目標を達成する年になるだろうと述べていたが、新たなガイダンスは、その目標を遥かに上回るものとなった。
ジョンソン&ジョンソン<JNJ>が決算を発表。1株利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回った。ただ、今年度の通期見通しも公表しており、1株利益、売上高とも予想を上回る見通しを示した。ただ、ワクチンについては今年度の売上高を30億-35億ドルと予想しており、ファイザー<PFE>やモデルナ<MRNA>の見通しと比較すると見劣りする。
GE<GE>が下落。取引開始前に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高が予想を下回った。主力の航空機を始め、各事業部門とも予想を下回る売上高を計上。サプライチェーン問題が圧迫した。
IBM<IBM> 133.88(+5.06 +3.93%)
アメックス<AXP> 170.10(+11.17 +7.03%)
ジョンソン&ジョンソン(J&J)<JNJ> 167.23(+4.26 +2.61%)
GE<GE> 90.36(-6.55 -6.76%)
アップル<AAPL> 159.51(-2.11 -1.30%)
マイクロソフト<MSFT> 290.47(-5.90 -1.99%)
アマゾン<AMZN> 2799.51(-91.37 -3.16%)
アルファベットC<GOOG> 2555.42(-52.02 -2.00%)
テスラ<TSLA> 921.60(-8.40 -0.90%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 302.50(-6.21 -2.01%)
AMD<AMD> 111.65(-4.88 -4.19%)
エヌビディア<NVDA> 224.02(-9.70 -4.15%)
ツイッター<TWTR> 34.17(-0.89 -2.54%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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