年末で動意薄の中で小動き 今年も力強い相場となり、ダウ平均は19%近くの上昇=米国株概況
NY株式31日(NY時間16:23)
ダウ平均 36338.30(-59.78 -0.16%)
S&P500 4766.18(-12.55 -0.26%)
ナスダック 15644.97(-96.59 -0.61%)
CME日経平均先物 28890(大証終比:+110 +0.38%)
きょうのNY株式市場は年末の取引で動意薄の中、小幅な値動きに終始した。ダウ平均は終盤に下げに転じ、小幅安で終了したほか、ナスダックも下落。IT・ハイテク株は年末にかけても売りが膨らんだ。
今年は1月の米議事堂襲撃事件に始まり、激動の年となったが、米株式市場はパンデミックからの回復の追い風を受け力強い相場となった。今年のダウ平均は19%近く上昇し、S&P500は前年比27%高で終了した。3年連続で2桁の上昇率となった。終値ベースで過去最高値を70回更新し、現代の米株式市場誕生以来、2番目に多い数だという。
パンデミックはデルタやオミクロンといった変異株が発生したものの、ワクチン接種の進展もあり、人々の不安は徐々に解消され、経済も再開した。それに伴って企業収益も回復を示し、S&P500企業の純利益の増益率は第1四半期が52.8%、第2四半期が96.3%、第3四半期が42.6%を達成した。第4四半期も22%程度の増益が見込まれている。
その一方でサプライチェーン問題や労働力不足、エネルギー高などによる高インフレが進行した。それに伴いFRBが刺激策解除に動いたものの、株式市場はネガティブな反応を見せず、堅調な動きを続けている。
セクター別では景気回復に関連して、エネルギーや不動産、半導体が上昇したほか、航空や旅行、クルーズなどパンデミックによる打撃を受けた業種も買い戻された。また、米国債利回りの上昇で銀行株も堅調。一方、IT・ハイテク株も外出制限の解除で前半は緩やかな上昇に留まる場面もあったものの、後半は最高値更新が続くど力強さを堅持している。
バイオ医薬品のゼリス・バイオファーマ<XERS>が大幅高。FDAが内因性高コルチゾール血症の治療薬として「リカーリヴ」を承認したと発表した。
フィットネス関連の機器やウェブサービスを手掛けるペロトン・インタラクティブ<PTON>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げた。同社のウェブサイトへのアクセスが低下していることを理由に挙げた。
ヘルシースナックを製造販売するストライヴ・フーズ<SNAX>が大幅安。10-12月期(第4四半期)の暫定決算を公表しており、売上高は700万ー750万ドルを見込んだ。市場の予想は約980万ドル。
ゼリス<XERS> 2.93(+0.50 +20.58%)
ペロトン<PTON> 35.76(-1.43 -3.85%)
ストライヴ<SNAX> 3.95(-0.57 -12.61%)
アップル<AAPL> 177.57(-0.63 -0.35%)
マイクロソフト<MSFT> 336.32(-3.00 -0.88%)
アマゾン<AMZN> 3334.34(-38.55 -1.14%)
アルファベットC<GOOG> 2893.59(-26.46 -0.91%)
テスラ<TSLA> 1056.78(-13.56 -1.27%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 336.35(-8.01 -2.33%)
AMD<AMD> 143.90(-1.25 -0.86%)
エヌビディア<NVDA> 294.11(-1.75 -0.59%)
ツイッター<TWTR> 43.22(-1.24 -2.79%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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