米国債利回り低下でドル円は戻り売り強まる リスク回避の円高も=NY為替概況

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 きょうのNY為替市場、ドル円は戻り売りが強まり、110.20円近辺まで下落する場面もみられた。前日のFOMCを受けて為替市場はドル買いが強まり、ドル円も110.80円近辺まで急上昇していたが、本日は戻り売りを強めた。

 米国債利回りが前日の急上昇から逆に急低下し、米10年債は一時1.5%を再び下回った。この日発表の米経済指標が弱い内容となったこともあるが、米株式市場でダウ平均が一時400ドル超下落したほか、原油も下げており、リスク回避の動きが出ている。円相場は円高が強まり、ユーロ円やポンド円といったクロス円の下げもきつかった。市場では前日のFOMCでリフレ取引の終了との声も聞かれた。

 市場では前日のFOMCを通過して、雰囲気がタカ派にシフトしている。資産購入ペース縮小については9月に議論を開始し、来年には開始するとの見方も出ているほか、強気な見方では9月に発表し、11月に開始との見方も出ているようだ。開始から段階的に購入ぺースを縮小させ、資産購入終了までに2-3四半期の時間をかけるものと想定されているようだ。

 米雇用指標の改善が続くか次第というところもありそうだが、前日のFOMCでFRBがタカ派にシフトしたとの見方から、これまで市場が享受してきた適温相場(コルディロックス相場)が後退するのではとの警戒感が出ているのかもしれない。

 ユーロドルは1.19ドルを一時割り込んだ。前日のFOMCを受けてユーロドルに強気に見ていた向きが弱気に転じたことが複数伝わった。ECBは先日の理事会でハト派姿勢を強調していたが、前日のFOMCを通過して、ECBとFRBの金融政策の格差が拡大するのではとの見方も強まっている可能性もあり、ユーロドルを圧迫していそうだ。

 本日の市場はリスク回避のドル高・円高の動きが優勢となる中でポンドは対ドル、円で下落。ポンドドルは一時1.38ドル台まで下落し、ポンド円も153円台前半まで一時下落した。

 英国で新規感染者数が再び増加しており、本日は1万1007人と2月19日以来の多さとなった。19名の死亡が確認されている。また、6月15日時点での入院患者は1227名。同国ではワクチン接種が進んでおり、4200万人以上が既に1回目のワクチンを接種しているが、感染者数は再び増加傾向にある。このニュースが伝わると、ポンドは下げ幅を拡大させていた。

 前日は英消費者物価指数(CPI)が発表されていたが、これを受けて、英中銀の早期利上げ期待を高める声も出ているようだ。英インフレは来年末まで英中銀の目標である2%を上回って推移することが予想され、市場予想よりも早く利上げする可能性が高まっているという。5月の英CPIを受け、インフレ見通しを大幅に引き上げており、年末時点のインフレを2.5%、来年末時点では2.2%との予想を示している。来年までの利上げなしがまだメインシナリオではあるものの、インフレ見通しは、来年の利上げリスクの高まりに一致すると指摘した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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