ユーロドル、短期的には下値警戒も年内には再び上値試すとの見方も=NY為替
きょうの現地時間夕方に行われるバイデン次期大統領の経済政策発表に期待して、為替市場ではドルの買い戻しがみられていた。ユーロドルも1.21ドル台前半まで下落していたが、再びドル安の動きが出ており、1.21ドル台半ばまで戻している。ただ、21日線の下での推移が続いており、昨年5月以降の上昇トレンドに黄色信号が出始めていることに変わりはない。
ただ、市場の一部からは、イタリアの政情不安と感染拡大が短期的にはユーロを押し下げるとの指摘も聞かれる。イタリアのコンテ首相と連立政権を組んでいるレンツィ前首相が、EU復興基金の使い道を巡って対立しており、きのうはレンツィ氏の党から出ている閣僚を連立政権から引き揚げている。市場は連立解消へのリスクを高めたが、レンツィ氏は、コンテ首相が新たに組閣する内閣を拒否しない姿勢にも言及したことから、びとまず鎮静化している。ただ、コンテ首相の判断次第では流動化するリスクは警戒されている。
一方、短期的に下落したとしても、ユーロドルは年内に再び買いが強まるとの見方も多い。バイデン新政権は、トランプ政権がこれまで実施した関税や減税、規制緩和などドル高を支援したの政策を再考する可能性があるという。すべてが変更されるわけではないが、政策変更時の方向はドル安が多いという。
EUR/USD 1.2154 EUR/JPY 126.04 EUR/GBP 0.8883
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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