ドル売り加速、ドル円105円台前半、ユーロドル1.19台後半付ける
ドル売り加速、ドル円105円台前半、ユーロドル1.19台後半付ける
目立った材料が出たというよりも、ポイントを抜けて動きが加速した格好
ポンドはユーロ以上に対ドルで上昇。ユーロポンドでのポンド買いも
【東京市場】ドル安基調強まる
ドル円は一時105円50銭台まで値を落とす展開となった。昨日の海外市場でドル安円高の動きが広がり、
106円割れを時限。その後106円ちょう度前後でのもみ合いが続いて東京朝を迎えた。
東京市場朝方は少し買い戻しが入り106円05銭を付ける動きも、基本的に頭が重い展開。その後再びドル安基調に復すると、
直近安値を支えた105円90銭台を割り込んで短期筋からの売りが強まり昼頃に105円50銭台まで値を落とす展開に。
その後の戻りは105円68銭までにとどまり、午後はドル安円高圏での推移に。
ユーロドルも直近高値を抑えていた1.1880前後の水準を超えた1.1897まで上昇。
1.19手前の売りが残っており、大台を付けるには至らずも、その後も1.1890前後の高値圏でもみ合った。
ユーロ円はユーロ高と円高に挟まれた格好となったが、円高の勢いがやや勝っており、
126円手前から125円50銭台まで値を落とす展開に。
【ロンドン市場】ドル円105円台半ば割れ
ドル円が105円台半ば割れ、ユーロドルが1.19台に乗せるなど
ドル安の流れがさらに強まった。
ドル買いの注文は散見するものの、戻りが鈍くじりじりとドル安が進む展開に。
ポンドドルが1.31台後半まで上昇するなどドルは全面安。
デギンドスECB副総裁が欧州銀行は22年よりも早く回復することはないと発言するなど慎重姿勢も
相場への影響は限定的に。
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【NY市場】ドル売りさらに強まる
ドル円が一時105円30銭割れを付けるなど、ドル売りの動きが加速した。
ユーロドルは6日に付けた直近高値1.1915を超えるとストップを巻き込んで
1.1960台まで大きく上昇する流れに。
グッドスピード大統領経済諮問委員会(CEA)委員長代理が、
「大統領は必要なら的を絞った刺激策法案を検討」と発言したことなども
リスク選好でのドル売りを誘う格好に。
【本日の見通し】ドル安基調にらむ展開に
ドル円の105円ちょうど、ユーロドルの1.2000と
節目が近い状況までドル安が進んできた。
ドル売り後の調整があまり見られず、流れはまだドル安方向。
ドル円の105円手前には買い意欲も見られるが、
勢いに乗るユーロドルが1.2000を超えるような動きを見せると、
もう一段のドル安進行も。
昨日海外市場でポンドがユーロドル以上の上昇。ユーロポンドが0.9060近辺から
0.9000に迫る動きをみせた。
ユーロもポンドも目立った材料はなく、欧州以上に新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な英国に対して
買いを控える動きが見られていたが、ここにきてその調整が大きく入っているか。
先週末の安値トライは昨日動揺に0.9000で止められている。ここを割り込むと
ポンドドルでのポンド買いも加速し、ユーロドルさらにはドル円への波及も。
【本日の戦略】戻り売り
節目が近いだけに突っ込んだドル売りも避けたいところだが基調はまだドル安
戻りを丁寧に売りに回る展開か。
戻りの重さを確認しながらデイトレも売りからの回転を意識。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
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《8/18 火曜日》
ドル円 ユーロドル ユーロ円
始値 106.01 1.1870 125.83
高値 106.05 1.1966 126.09
安値 105.28 1.1866 125.34
終値 105.41 1.1931 125.76
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《8/18 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経 23051.08 -45.67
DOW 27778.07 -66.84
S&P 3389.78 +7.79
Nasdaq 11210.84 +81.11
FTSE 6076.62 -50.82
DAX 12881.76 -38.90
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《8/18 火曜日の商品市場》
NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=42.89(変わらず)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=2013.10(+14.40 +0.72%)
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《8/18 火曜日に発表された主な経済指標》
【米国】
住宅着工件数(7月)21:30
結果 149.5万件
予想 132.6万件 前回 125.8万件(124.1万件から修正)(住宅建築許可件数)
結果 18.8%
予想 5.4% 前回 3.5%(2.1%から修正)(住宅建築許可件数(前月比))
結果 149.6万件
予想 124.5万件 前回 122.0万件(118.6万件から修正)(住宅着工件数)
結果 22.6%
予想 5.0% 前回 17.5%(17.3%から修正)(住宅着工件数(前月比))
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《8/18 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【カナダ】
*モルノー財務相が辞任。
【豪州】
*豪中銀議事録(8月4日開催分)
緩和的なアプローチを必要なだけ維持する
豪経済の回復は予想よりも早くなる可能性。
金融面・財政面からの支援がしばらくの間必要となる。
回復はビクトリア州でのアウトブレイクにより鈍化
現時点では政策を調整する必要はない。
調整の準備は出来ている。
【中国】
*中国商務省
2リットル以下の容器に入った豪州産ワインを対象に反ダンピング調査を行う。
調査期間は1年間だが、さらにもう1年延長される可能性もある。
【ユーロ圏】
*デギンドスECB副総裁
欧州の銀行は2022年よりも早く新型コロナ危機から回復することはないだろう。
ユーロ圏経済の回復が銀行の健全性に大きくかかわる要素となろう。
【米国】
*トランプ大統領
先週、中国は過去最多のコーンの発注を行った。
私が満足していないと考えたからであろう。
私は中国に満足はしていない。
*ムニューシン米財務長官
5つの州が失業給付上乗せの大統領令を承認。
ほとんどの州で大統領令が承認されると見込む。
郵政公社は大量の現金を保有している。
ホワイトハウスと民主党は100億ドルの郵政公社支援で合意。
*ペロシ米下院議長
郵便投票をできるようにすべき。
今晩、民主党の郵政改革法案を公表する。
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《本日予定されている主な経済指標》
【NZ】
生産者物価指数(第2四半期)7:45
予想 N/A 前回 0.1%(生産高・前期比)
【日本】
機械受注(6月)8:50
予想 2.0% 前回 1.7%(前月比)
予想 -17.5% 前回 -16.3%(前年比)
通関ベース貿易収支(7月)8:50
予想 -865億円 前回 -2693億円(-2688億円から修正)
予想 -453億円 前回 -4239億円(季調済)
【豪州】
Westpac先行指数(7月)9:30
予想 N/A 前回 0.44%(前月比)
【英国】
消費者物価指数(7月)15:00
予想 -0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 0.6% 前回 0.6%(前年比)
予想 1.3% 前回 1.4%(コア・前年比)
生産者物価指数(7月)15:00
予想 1.1% 前回 2.4%(仕入・前月比)
予想 -6.1% 前回 -6.4%(仕入・前年比)
予想 0.2% 前回 0.3%(出荷・前月比)
予想 -0.9% 前回 -0.8%(出荷・前年比)
予想 0.1% 前回 0.0%(出荷コア・前月比)
予想 0.3% 前回 0.5%(出荷コア・前年比)
小売物価指数(7月)15:00
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
予想 1.2% 前回 1.1%(前年比)
予想 1.3% 前回 1.3%(除くモーゲージ利払い・前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏経常収支(6月)17:00
予想 N/A 前回 80.0億ユーロ(季調済)
ユーロ圏消費者物価指数・確報値(7月)18:00
予想 -0.3% 前回 -0.3%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.3%(前年比)
予想 1.2% 前回 1.2%(コア・前年比)
【香港】
失業率(7月)17:30
予想 6.4% 前回 6.2%
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(14日までの週)20:00
予想 N/A 前回 6.8%(前週比)
【カナダ】
消費者物価指数(7月)21:30
予想 0.4% 前回 0.8%(前月比)
予想 0.5% 前回 0.7%(前年比)
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執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長
1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員