ボーイング続落 737MAX運航再開への不透明感もあり上値重い=ダウ採用銘柄
きょうもボーイングは売りが優勢となっており、上値の重い展開が続いている。前日は運航停止中の737MAXについて、7月の受注取り消しが43機となり、今年に入りキャンセルもしくは他のモデルと交換された受注が416機に上ったことを明らかにしていた。パンデミックで787ドリームライナーの出荷も打撃を受けており、先月のジェット機納入は4機(うちドリームライナーは2機)に留まり、新規受注はゼロだったという。
また、737MAXの運航再開に関して、米連邦航空局(FAA)は、時期は10月以降になるものの年内再開に向けて前進させているものの、欧州やカナダの航空当局とは、技術的な詳細を巡りなお協議が続いており、米国外の重要な市場での運航再開は来年にずれ込む可能性も懸念されている。世界2位の航空市場である中国に至っては、同機の審査計画についてさえほとんど明らかにしていない状況。
米株式市場は追加経済対策への期待などで、再び買い物を集めているものの、パンデミックでクラッシュした航空業界の回復がいつになるのか依然不透明な点も重なり、ボーイングについては買い戻しに慎重なようだ。
(NY時間15:14)
ボーイング 176.18(-3.95 -2.19%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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