ドル円軟調も、クロス円は底堅い 方向性定まらず=ロンドン為替概況
ドル円軟調も、クロス円は底堅い 方向性定まらず=ロンドン為替概況
20日のロンドン市場は、ドル円が軟調となる一方で、クロス円は底堅く推移している。朝方に発表された4月の英消費者物価など一連の物価統計が弱かったことでポンド売りが先行した。ポンドドルは1.22台後半から前半へ、ポンド円は132円割れから131円台半ばへと下げた。欧州株が前日の米株安を受けて軟調に取引を開始するとポンド円の下げとともにドル円も下押しされる。ユーロ円は117円台後半、豪ドル円は70円台前半へと下落。原油先物にも調整売りが入った。序盤はリスク警戒モードの動きだった。しかし、米株先物が前日の下げから反発し、上げ幅を広げる動きに欧州株も下げ渋る。ポンドドルは1.22台後半、ポンド円は一時132円台を回復。ユーロドルは1.0960台、ユーロ円は118円手前へと下げ渋っている。豪ドル円は70.80近辺へと高値を伸ばす動き。原油先物も再び上昇。リスク動向が目まぐるしく変化しており、為替市場も振幅した。ドル円は取引中盤にかけて107.50台へと下げ幅を拡大している、108円が重かったことで調整売りがでているようだ。
ドル円は107円台後半での取引。東京市場朝方に108円台乗せに失敗したあとは上値重く推移している。ロンドン市場では107.70-80レベルでの揉み合いから再び軟調に推移し、取引中盤には107.50台へと下押しされている。一方、クロス円は序盤の下げから反発しており、円相場はまちまちになっている。米株先物は前日の下げから反発、欧州株は序盤の下げから買い戻されている。NY原油先物が下押しされたあと再び32ドル台へと上昇。リスク動向は回復してきている。
ユーロドルは1.09台半ばでの取引。1.0940近辺から一時1.0963レベルまで買われる場面があったが、約20ポイントレンジでの振幅にとどまっている。ユーロ円は118円台乗せも、上値は重く117.70台まで押し戻されたが、ドル円ほどは上値は重くなく揉み合い商状となっている。3月ユーロ圏経常黒字の縮小や4月ユーロ圏消費者物価指数確報値の下方改定など弱材料は多かったが、ほとんど反応薄だった。
ポンドドルは1.22台半ばでの取引。早朝に発表された一連の4月英物価指標が弱い結果だったことを受けて売りが先行した。ポンドドルは1.2260近辺から1.2220付近まで下落。しかし、その後は反発の動きとまり再び1.22台後半へと戻し、下に往って来いとなっている。ポンド円も132円台割れから131.50台まで下落したあとは、再び132円台に戻す場面があった。ただ、ドル円の軟化とともに131円台後半に押し戻されている。このあとのベイリー英中銀総裁などの議会証言が注目されている。きょうは英国債が初のマイナス利回りで発行されたことが話題になっていた。マイナス金利に関する言及がポイントとなりそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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