ドル円は109円付近での振幅 景気浮揚の側面が小さい=NY為替
ドル円は109円付近での振幅が続いている。新型ウイルス感染拡大が、米国の主要都市で鈍化の兆候を見せ始めており、きのうに引き続き、ピークアウトへの期待感を市場は高めているようだ。ただ、感染拡大自体はなお続いており、死亡者数も増加している。米当局者は、今週が最も厳しい1週間になると述べているが、外出制限の解除はいまだ見通しが見えていない。経済への影響が懸念される中で、ドル円は底堅い推移は見せているものの、上値には慎重な面も見られている。
ドル円は先月から今月1日までの下げの半値戻しの水準で、一旦上値を止められている。一方、下押す動きもなく、108.35円来ている200日線は下値抵抗となっているようだ。現在は100日線付近での推移となっているが、次のアクション待ちといったところのようだ。
安倍首相が7都道府県に非常事態宣言を出し、同時に事業規模108兆円の緊急経済対策も発表した。経済対策については、見た目の事業規模は大きいが、真水の部分が足りないとの指摘も聞かれる。救済措置の側面が強く、景気後退に対応した景気浮揚の側面が小さく、市場へのインパクトは特にないようだ。
USD/JPY 109.04
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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