大暴落、決別したロシアとサウジは価格戦争へ=NY原油概況
NY原油先物4月限(WTI)(終値)
1バレル=31.13(-10.15 -24.59%)
ニューヨーク原油は大暴落。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が前日比10.15~10.04ドル安。その他の限月は9.83~2.83ドル安。
先週、石油輸出国機構(OPEC)プラスの追加減産協議が決裂した後、カルテルの舵取り役だったロシアとサウジアラビアが需要が減少しているにも関わらず増産を示唆した。新型コロナウイルスを背景とした需要減少と、2大産油国の増産見通しが相まって大暴落している。サウジは顧客に対して販売価格の大幅値引きをすでに通知しており、熾烈な安売り競争が始まることが警戒されている。新型肺炎が米景気に影を落としているなか、原油安で米石油企業の資金繰りが行き詰まり、経済が急速に悪化していくと見られていることも圧迫要因。
時間外取引から4月限は大暴落。一時27.34ドルまで下げ、2016年の安値に接近した。その後は下げ幅をやや縮小し、通常取引開始後は34.88ドルまで戻す場面はあったが、上値は抑えられた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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