まだ「長期下落トレンド」は突破したまま・・・!? - ドル円
◆ 「世界株安」は継続 - ドル円は“110円割れ”…
※ご注意:予想期間は2月27日と表示されていますが、本日(2月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
「新型コロナウイルス」の感染拡大を背景にした“株安の連鎖” は、昨日も止まりませんでした。
このため“リスク回避姿勢”も収まることはなく、「NYダウの大幅続落(800ドル超)」を背景に“110円割れ(109.892円)”へと売り込まれました。
「株価動向次第」の印象は拭えず、その株価が“下げ止まらない”なっている以上は、“上値が重い(戻り売り)”が囃されるのも致し方ないところといえます。
そして昨日記した「大きな関門(110.20-30円)」、「110円の大台」もすでに割り込んでいるだけに、『なかなか収まらない』『往くところまで往ってしまわないと…』となりやすいのは否めないところです。
◆ 「イメージは下方向」「下値メドも見えない」は続いているが・・・?
しかし“2015/6/5高値(125.843円)-2018/10/4高値(114.548円)を結ぶ長期下落トレンドライン”が本日通っているのは“109.814円水準”。
つまりまだ割り込んでいないことになります。
さらに前記した『なかなか収まらない』『往くところまで往ってしまわないと…』という発言も、「112円台に達していた」先週末(21日)にも発している言葉になります。
つまり「110円の大台割れ」を示現した今回も、“同様のケース”となる可能性はゼロではない・・・?
「イメージは下方向」は続き、「下値メドも見えない」も継続していますが、『高値で捕まったドル買い(円売り)ポジションは少ない』というのは昨日も記した通りです。
まずは『「長期下落トレンドを巡る攻防戦」を睨みながら・・・?』になりますが、割り込んでいない以上、やはり「過度の悲観論」は避けたいところです。
◆ ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:110.938(日足・一目均衡表転換線、+1σ、ピボット1stレジスタンス)
上値4:110.781(2/20~2/25の38.2%戻し)
上値3:110.600(2/25高値後の61.8%戻し)
上値2:110.465(2/25高値後の50%戻し、2/20~2/25の23.6%戻し)
上値1:110.330(2/25高値後の38.2%戻し、日足・一目均衡表基準線)
前営業日終値:110.186
下値1:110.017(20日移動平均線、50月移動平均線、大台)
下値2:109.936(週足・一目均衡表転換線、20月移動平均線、2/25安値)
下値3:109.836(2/19安値、100週移動平均線、2/3~2/20の61.8%押し)
下値4:109.690(200週移動平均線、ピボット1stサポート)
下値5:109.617(2/13安値、2/18安値、50日移動平均線)
執筆者 : 武市佳史|株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト。日本におけるFXの草創期より業務に従事。現在は週刊為替コラム「武市のなぜなにFX」の執筆やWebセミナー講師を務めるのみならず、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿中。