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株安ドル安円高の動き急速に広がる

見通し 

株安ドル安円高の動き急速に広がる

週明けのダウ平均は1000ドル超の下げに
ドル円は110円台前半まで一時値を落とす

イタリア、韓国などでの感染者拡大が重石に

21日

【東京市場】豪ドル売り目だつ

ドル円は112円前後での推移となった。昨日の海外市場で112円23銭まで上昇した後、111円台後半まで調整が入り、112円台に再び乗せて東京朝を迎えたドル円。その後は112円割れの町営を経て、112円19銭までと再び高値をうかがう勢いを見せたが、衆議院財務金融委員会で答弁した黒田日銀総裁が現在追加緩和を具体的に検討する段階にないと発言したことなどを受けて111円台に調整が入る展開に。
 その後、中国の新規感染者が前日よりも増えたこと、韓国で死者が出たことなどを受けて、アジア株安が入る中で112円台までドル買い円売りが入る場面が見られたが、米債利回りの低下を受けたドル売りが入ったこともあり、111円台値を落としている。

 米債利回りは10年債が昨年9月以来の1.50%割れ。一時1.4848%まで低下する展開となった。昨日朝は1.58%台を付けており、1日ちょっとで10BP近い低下に。

 ユーロは1.0790台での推移。ドル売りの流れで若干買いも値幅は10ポイントと限定的。

 オセアニア通貨は売りが継続。豪ドルは昨日対ドルで2009年以来の安値を付けたが、今日も下げが継続。昨日の水準を超えて、一時0.66台を割り込むところまで売りが強まった。

【ロンドン市場】一時111円台半ば割れ

 ドル円は一時111円台半ばを割り込むところまで売りが出る展開となった。東京市場から見られた米債利回りの低下がロンドン市場に入っても継続する中で、ドルが一時全面安に。3連休を前に調整が入りやすい地合いになっていたこともあり、ドル円はポジション調整ムードが広がった。ユーロドルが1.08台をしっかり回復し1.0820近くまで買い戻しが入るなど、ドル全面安の動きに。米10年債利回りは一時1.46%台に。昨日東京朝には1.58%台での推移となっており、そこから0.1%以上の下げ。昨日NY市場の引けは1.51%台で、東京午前に1.50%を割り込むとそこからロンドン朝までじりじりと利回りが低下する流れ。リスク警戒での米債への投資資金の流入(債券価格上昇=利回り低下)が目立つ展開となった。
 しかし、その後ドル売りの動きが一服。ドル円はじりじりと安値から値を戻し112円台を付ける動きに。ユーロドルが1.07台を付けるなどロンドン序盤のドル売りが一服した。新型コロナウイルスの感染拡大懸念がアジア売りとなる中で、円も売り圧力を浴びている。
 シリアとの紛争への懸念から東京市場で対ドルで売りが出たトルコリラは、序盤のドル安の流れに6.11台から6.10ちょうど前後までドル安リラ高が進行も、その後切り返しを見せ6.12台を付ける動きに。

【NY市場】米PMI2013年来の低水準

 景況感を示す米PMIが景気判断の境である50を下回り
2013年来の低水準となり、米株売りなどが警戒される展開に。
ロンドン午後に一時112円台回復も
PMIの弱さに再び売りが出てロンドン朝の安値をわずかに割り込む111.47円まで。
その後少し戻すも頭の重い展開となった。

 ドル売りの動きが主導でユーロドルは買い戻し、ポンドドルも買い戻しが優勢に。
ユーロドルは週末を前に、これまでの下げの調整が入りやすくなった面も。

22日

【アジア市場】朝方に値を落とす

 週明け下げて始まった。
オセアニア市場で111円22銭と前週末の安値を大きく下回ってスタート。
その後111円60銭台まで戻すという展開に。
週末に報じられたイタリアの感染拡大、韓国の感染拡大などがリスク警戒につながり
ドル円などの売りが広がった形に。

【ロンドン市場】リスク警戒継続

 ドル円は111円台前半推移。111円60銭近辺でロンドン朝も
欧州株、米株先物の下げが強く、ドル円の下げが強まる展開で
オセアニア市場の安値を付けに行く展開となっている。
一時の日本売りではなく、イタリアでの死亡者報道に
世界的なリスク警戒感が広がる中で
リスク警戒の円買いの流れが再び強まった形。

【NY市場】ドル円110円台前半まで

 ドル円は111円台前半まで大きく下落した。
新型コロナウイルス懸念が世界的に広がる中で
ドル安円高の動きが強まった。
ダウ平均株価が1000ドル超の下げとなり、
ドル主導で値を落とす展開に。

 ユーロドルは買い戻しが優勢に。
注目された独北部ハンブルグでの州議会選挙で
このところ勢力を伸ばしていた極右AfDと与党CDUがともに敗北。
AfDの台頭傾向一服が好感される形に。

【本日の見通し】新型コロナウイルス警戒続く

 イタリアでアジア圏買いで初となる大規模感染が広がり
感染者数が200名を超える状況となり、死者も6名に上ったことで
世界的なパンデミックへの警戒感が広がっている。

 当面はリスク警戒感の強い展開に。
ドル円は110円台前半まで下げて少し戻してきて
連休明けを迎えているが、
111円手前が重くなる可能性が高く、
戻りは鈍くなる可能性。

 新型コロナウイルス関連での市場の動きがかなり不安定で
時に円安と気に円高という流れになっているだけに
無理をせずという展開が続きそう。
 

【本日の戦略】戻り売り

 やや頭の重い展開に。
日本以上に感染者数の多いところが出てきたことで
日本売りの動きは一服で通常のリスク警戒対応の印象。
ドル円の戻りは重くなりそう。
※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/21 金曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  112.10  1.0785  120.92
高値  112.19  1.0864  121.35
安値  111.47  1.0785  120.36
終値  111.61  1.0847  120.99
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/21 金曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23386.74 -92.41
DOW   28992.41 -227.57
S&P    3337.75 -35.48
Nasdaq  9576.59 -174.38
FTSE   7403.92 -32.72
DAX   13579.33 -84.67
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/21 金曜日の商品市場》
NY原油先物4月限(WTI)(終値)
1バレル=53.38(-0.50 -0.93%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1648.80(+28.30 +1.75%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《2/21 金曜日に発表された主な経済指標》

【日本】
消費者物価指数(1月)08:30
結果 0.7%
予想 0.7% 前回 0.8%(前年比)
結果 0.8%
予想 0.8% 前回 0.7%(生鮮食料品除くコア・前年比)

全産業活動指数(12月)13:30
結果 0.0%
予想 0.3% 前回 0.9%(前月比)

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(2月)17:30
結果 47.8
予想 44.8 前回 45.3

ドイツ非製造業PMI・速報値(2月)17:30
結果 53.3
予想 53.8 前回 54.2

ユーロ圏製造業PMI・速報値(2月)18:00
結果 49.1
予想 47.4 前回 47.9

ユーロ圏非製造業PMI・速報値(2月)18:00
結果 52.8
予想 52.3 前回 52.5

ユーロ圏消費者物価指数・確報値(1月)19:00
結果 1.1%
予想 1.1% 前回 1.1%(コア・前年比)
結果 -1.0%
予想 -1.0% 前回 -1.0%(前月比)
結果 1.4%
予想 1.4% 前回 1.4%(前年比)

【英国】
公共部門ネット負債(1月)18:30
結果 -105億ポンド
予想 -120億ポンド 前回 35億ポンド(40億ポンドから修正)

CIPS製造業PMI(2月)18:30
結果 51.9
予想 49.7 前回 50.0

CIPS非製造業PMI(2月)18:30
結果 53.3
予想 53.4 前回 53.9

【カナダ】
小売売上高(12月)22:30
結果 0.0%
予想 0.1% 前回 1.1%(0.9%から修正)(前月比)
結果 0.5%
予想 0.3% 前回 0.5%(0.2%から修正)(コア・前月比)

【米国】
中古住宅販売件数(1月)00:00
結果 546万件
予想 544万件 前回 553万件(554万件から修正)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/21 金曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*黒田日銀総裁
必要な時に躊躇なく追加措置を講じる。
現時点では追加緩和、具体的に議論する段階ではない。
新型コロナウイルスの世界経済への影響がG20での最大の課題になる。
新型コロナウイルス、特にアジア諸国への影響が大きい。
日本の経済、物価、市場動向に最大限の注意を払う。

*麻生財務相
G20では世界経済と国際課税、インフラ投資など幅広い政策課題について議論する。
新型コロナウイルスの影響についても議論される見込み。
日本の対応についてきちんとやっていると申し上げる。

【新型コロナウイルス関連】
*中国国家衛生健康委員会
20日に中国国内での感染による死者は118人増え計2236人。感染者は計7万5465人。

*湖北省 
20日発表の感染者数を411名から631名に変更、刑務所内での感染者数を追加。

*韓国で52人の新型コロナウイルス感染を確認、計156人。

【米国】
*ボスティック・アトランタ連銀総裁
米企業はウイルス感染の影響は短期的と見ている。
米経済の見通しは良好。
自身は政策と異なるこをする考えはない。
予想よりも弱くなれば、政策変更にはオープン。
アトランタ連銀地区の銀行は過剰なリスクを取っていない。
米経済は力強く、自立することが可能。

*クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
米国債利回り低下は安全資産への逃避を反映。

【ユーロ圏】
*レーンECB専務理事
財政政策はインフレ目標への到達を早める。
ユーロ圏経済は内需が拡大。
ECBはユーロ圏経済の問題が加速すると見ていない。
賃金上昇とインフレの段階的な改善が見られる。
本日のPMIのデータは概ねECBの見通しに沿っている。

【英国】
*テンレイロ英中銀理事
ニューヨークを訪問。
ウイルス感染の経済への影響はより拡大するかもしれない。
-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/24 月曜日》
   ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  111.61  1.0846  121.05
高値  111.68  1.0872  121.07
安値  110.33  1.0805  119.90
終値  110.72  1.0854  120.19
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/24 月曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経   休み
DOW   27960.80 -1031.61
S&P    3225.89 -111.86
Nasdaq  9221.28 -355.31
FTSE   7156.83 -247.09
DAX   13035.24 -544.09
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/24 月曜日の商品市場》
NY原油先物4月限(WTI)(終値)
1バレル=51.43(-1.95 -3.65%)
NY金先物4月限(COMEX)(終値)
1オンス=1676.60(+27.80 +1.69%)
-+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《2/24 月曜日に発表された主な経済指標》

【NZ】
小売売上高(2019年第4四半期)06:45
結果 0.7%
予想 0.8% 前回 1.7%(1.6%から修正)(前期比)

【シンガポール】
消費者物価指数(1月)14:00
結果 -0.2%
予想 -0.1% 前回 0.3%(前月比)
結果 0.8%
予想 0.9% 前回 0.8%(前年比)

【ユーロ圏】
Ifo景況感指数(2月)18:00
結果 96.1
予想 95.3 前回 96.0(95.9から修正)(Ifo景況感指数)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《2/24 月曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【新型コロナウイルス関連】
*米国務省、日本への渡航警戒をレベル2に引き上げ
*韓国、感染症警報を最高レベルに引き上げ
*豪州、韓国と日本への渡航警戒レベルを引き上げ

*20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(リヤド)
世界経済の下振れリスクは根強い
ウイルス問題について、リスク監視を強化する
緊急事態に対処するための「政策選択肢のメニュー」で会議参加者が合意
協調的対応に関する具体的内容は声明にほとんど入らず

*ゲオルギエワIMF専務理事
2020年の中国経済見通しは5.6%、0.4ポイント下方修正
世界経済の成長率は0.1ポイント下がる
新型ウイルスの感染拡大が一段と長引き世界に広がる、という一層厳しいシナリオも検討
中銀や政府の対策余地乏しい、低金利や高水準の財政赤字で

*中国
湖北省での23日の新型コロナウイルス感染例398件、死者149人
23日現在の新型コロナウイルス感染例、累計7万7150件

*韓国
新型コロナウイルス感染例、さらに161件確認、合計763件

【ユーロ圏】
*独Ifo
ドイツ経済は現時点で新型ウイルスの影響を受けていないようだ。
現時点では新型コロナウイルスの感染拡大は調査結果に完全には反映されていない。
中国での感染拡大はドイツにとっても潜在的な脅威だが、予想し難い。
中国のGDPが1%鈍化しても、ドイツの成長には0.1%以下の影響に。
新型ウイルスがドイツにも感染拡大した場合、輸出国として大きな打撃受ける。
ドイツの製造業は昨年よりも新規受注がかなり回復、国内需要も上昇している。
–+—+—+—+—+—+—+–+—+-
《本日予定されている主な経済指標》

【日本】
景気一致指数・改定値(12月)14:00
予想 N/A 前回 94.7

景気先行指数・改定値(12月)14:00
予想 N/A 前回 91.6

【ユーロ圏】
ドイツGDP・確報値(第4四半期)16:00
予想 0.0% 前回 0.0%(前期比)
予想 0.4% 前回 0.4%(前年比)

【香港】
貿易収支(1月)17:30
予想 -125億香港ドル 前回 -325億香港ドル

【米国】
S&Pケースシラー住宅価格(12月)23:00
予想 2.85% 前回 2.55%(20都市・前年比)

コンファレンスボード消費者信頼感指数(2月)26日0:00
予想 132.1 前回 131.6

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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