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[資源・新興国通貨2/24~28の展望] トルコリラ:トルコ大統領はシリアでの軍事行動を警告

達人の予想 

豪ドル

豪ドルは今週(2/17- )、対米ドルで2009年3月以来、10年11カ月ぶりの安値を記録しました。米ドル買いの流れに加え、豪州の失業率が上昇(悪化)し、豪ドル/米ドルに対する下押し圧力となりました。

豪州の1月失業率は5.3%と、2019年12月の5.1%から上昇しました。失業率は前回(5.1%)を除けば、2019年4月以降、5.2~5.3%の範囲で推移しており、依然としてその範囲内です。そのため、今回の結果をもって、RBA(豪中銀)が3月3日の次回会合で利下げに踏み切る可能性は低いとみられます。

ただし、失業率の上昇は、将来的な利下げの確率がこれまでよりも高まることを示唆します。豪ドルは引き続き上値が重い展開になりそうです。

新型コロナウイルスの感染拡大によって中国景気をめぐる懸念があることも、豪ドルにとってマイナス材料です。中国は豪州にとって最大の輸出先であり、中国景気の動向に豪州経済は影響を受けやすいからです。

NZドル

NZドルは今週(2/17- )、対米ドルで約3カ月ぶりの安値を記録しました。NZドルの下落材料が新たに出たというよりは、米ドルが全般的に堅調に推移した影響が大きいと考えられます。

来週(2/14- )は、27日にNZの1月企業信頼感指数が発表されます。企業信頼感指数は2017年10月以降、マイナスが続いているものの、足もとでは2019年9月(マイナス53.5)を底に前回12月まで3カ月連続で改善しています。企業信頼感指数がさらに改善すれば、RBNZ(NZ中銀)の利下げ観測が後退し、NZドルを下支えする可能性があります。

カナダドル

カナダの1月CPI(消費者物価指数)が19日に発表され、結果は以下の通りでした。

( )は前回。いずれも前年比
・総合CPI:2.4%(2.2%)
・CPI共通値:1.8%(2.0%)
・CPIトリム値:2.1%(2.0%)
・CPI中央値:2.2%(2.2%)

総合CPIは前回(2019年12月)から上昇率が加速し、BOC(カナダ中銀)のインフレ目標の中央値である2%を一段と上振れました。また、3つのコアインフレ指標のうち、共通値は2%を下回ったものの、トリム値と中央値は2%を上回りました。これらの結果は、BOCの利下げのハードルが依然として高いことを示唆しており、カナダドルにとってプラス材料になりそうです。

原油価格の代表的な指標である米WTI先物は、2月初めに一時1バレル=50ドルを割り込みましたが、足もとで54ドル近辺まで値を戻してきました。WTI先物の反発傾向が続けば、カナダドルは上値を試す可能性があります。

トルコリラ

トルコリラは引き続き、シリア情勢に要注意です。アサド政権はイドリブ県(シリア北西部)の反体制派への攻勢を強めており、反体制派を支援するトルコとの緊張が高まっています。

エルドアン・トルコ大統領はアサド政権に対し、2月末までに2018年9月に合意した非武装地帯の外側(アサド政権側)へと撤退するように要求。撤退しなければ軍事行動を行うと警告しています。一方、アサド政権はエルドアン大統領の要求を無視し、イドリブ県の制圧に向けてさらに進軍。両国が本格的な戦闘へと発展するとの懸念が高まっています。

トルコリラには下押し圧力が加わりやすいとみられます。リラは対米ドルで下落を続ける(今週、2019年5月以来、9カ月ぶりの安値を記録)一方、対円(リラ/円)は米ドル/円の上昇に支えられて底堅く推移しています。ただ、リラが対米ドルで下落を続ける場合、リラ/円もそれに引きずられる可能性があります。

南アフリカランド

南アフリカランドは今週(2/17- )、対米ドルで約4カ月ぶりの安値を記録しました。南アフリカの格下げへの懸念が高まり、ランドの重石となりました。ムーディーズ(米格付け会社)は17日、南アフリカの2020年のGDP(国内総生産)成長率見通しを従来の1.5%から0.7%へと下方修正。ムーディーズは3大格付け会社の中で唯一、南アフリカに対して投資適格級の格付けを付与(投資適格級最低の“Baa3”)。ムーディーズが格下げすれば南アフリカの格付けは3大格付け会社すべてで投機的等級(ジャンク)へと転落します。

26日、ムボウェニ南アフリカ財務相が2020/21年度の予算案を発表する予定。予算案で経常赤字や公的債務が拡大(悪化)するとの見通しが示された場合、格下げへの懸念はさらに高まり、南アフリカランドに対して一段の下押し圧力が加わりそうです。

メキシコペソ

メキシコペソは今週(2/17- )、対円(ペソ/円)で約1年4カ月ぶりの高値を記録しました。BOM(メキシコ中銀)の政策金利やメキシコの実質金利の高さに加え、米ドル/円が上昇し、クロス円であるペソ/円を押し上げました。

来週(2/24- )は、メキシコの2月前半のCPI(消費者物価指数)が24日、10-12月期GDP確定値が25日に発表されます。それらが強い結果になれば、市場ではBOMの利下げ観測が後退し、メキシコペソは堅調さを増す可能性があります。米ドル/円が一段高になれば、ペソ/円はさらに押し上げられるでしょう。

執筆者 八代 和也

執筆者 : 八代 和也|マネ―スクエア シニアアナリスト

マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。

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