新型肺炎拡大でリスクオフ=外為どっとコム総研 神田卓也
新型肺炎拡大でリスクオフ
昨日のドル/円は、終値ベースで約0.3%下落。中国の新型肺炎感染拡大でリスク回避の円買いが優勢となり、NY市場終盤には109.76円前後まで下落した。なお、昨日は米国で初の新型肺炎感染者が確認された。新型ウィルスについては、今のところ感染者の死亡率が低く毒性は強くない模様だが、今週末の中国旧正月でさらに感染が拡大する事が懸念されている。
そうした中、ドル/円は昨年12月の上値抵抗で、現在は下値支持に変わったと見られる109.70円台を維持できるかがポイントだろう。下抜ければ20日移動平均線が通る109.30円台まで下値余地が広がりそうだ。昨日の円高の引き金となった香港株や上海株の動向が注目される。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。