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[資源・新興国通貨7/8~12の展望]豪ドルは対米ドルで堅調に推移か

達人の予想 

豪ドル

RBA(豪中銀)は7月2日、2カ月連続の利下げを決定。政策金利を1.25%から過去最低の1.00%へと引き下げました。

声明は「理事会は労働市場の動向を引き続き注意深く監視し、経済の持続可能な成長と長期的なインフレ目標の達成を支えるために必要に応じて金融政策を調整する」とし、“必要に応じて”との文言を追加。また、ロウRBA総裁は7月2日の講演で、「今後数カ月で状況がどうなるかを緊密に監視する」としたうえで、「必要ならば金融政策を調整する用意がある」と表明。追加利下げの可能性を残しつつも、当面は政策金利を据え置くことを示唆しました。そのことは豪ドルの支援材料となり得ます。

そのうえ、豪上院(議会)が4日、1580億豪ドル規模の減税法案を可決しました。豪景気の押し上げに向けてRBA(利下げ)と政府(減税)が足並みを揃えた格好となり、それも豪ドルにとってプラス材料と考えられます。

米中貿易摩擦についてネガティブな材料が出てこなければ、来週(7/8の週)の豪ドルは堅調に推移しそうです。

NZドル

市場では、RBNZ(NZ中銀)が8月7日の次回会合で利下げを行うとの観測があります。市場の金融政策見通しを反映するOIS(翌日物金利スワップ)では、8月の利下げの確率が82.4%(据え置きは17.6%)織り込まれています(7/4時点)。

RBNZの利下げ観測はNZドルにとってマイナス材料です。ただ、利下げ観測は米FRBなど他の中銀にもあるため、RBNZの利下げ観測を背景にNZドルが下落を続けることは考えにくい状況です。

来週(7/8の週)は、NZの主要経済指標の発表やRBNZ当局者の講演が予定されていません。独自材料が乏しいことから、NZドルは米ドルなど他通貨の動向に影響を受けやすい地合いになりそうです。米ドル安が進行すれば、NZドル/米ドルには上昇圧力が加わりやすいとみられます。一方、米ドル/円が下落を続ける場合、NZドル/円は上値が重い展開になる可能性があります。

カナダドル

BOC(カナダ中銀)が7月10日に政策金利を発表します。政策金利は1.75%に据え置かれるとみられ、BOCの金融政策スタンスに変化はないのかが焦点になりそうです。

5月29日の前回会合時の声明における最終段落は以下の通りでした。
***
・「世界貿易に対するリスクは上昇しているものの、最近の経済指標は2018年末と2019年前半の(カナダ経済の)減速が一時的との見方を強化している」
・「現在の政策金利によって実現されている緩和の度合いは依然として“適切”」
***

主要国中銀の多くが金融政策の緩和方向へと動く(利下げ実施、あるいは利下げを示唆)なか、BOCは政策金利を当面据え置くことを示唆してきました。7月10日の声明でBOCの政策スタンスに変化はないことが確認されれば、カナダドルの上昇要因となりそうです。

トルコリラ

今週(7/1の週)のトルコリラは堅調に推移しました。エルドアン・トルコ大統領が6月29日に“米国はトルコに対して制裁を科さない”との見方を示したことや、トルコのCPI(消費者物価指数)上昇率の鈍化(5月:前年比+18.71%→6月:同+15.72%)がトルコリラの支援材料となりました。

S-400(ロシア製の地対空ミサイルシステム)が7月10日までにトルコに納入される予定です。実際に納入された場合に米国はどのように対応するのか?が、来週(7/8の週)のトルコリラの注目点です。エルドアン大統領の発言(*上段)を受けて、市場では米国による対トルコ制裁は発動されないとの観測もあります。ただ、楽観的な見方があるだけに、仮に米国が対トルコ制裁へと動けばその衝撃は大きくなりそうです。トルコリラには下落圧力が加わるとみられます。

南アフリカランド

足もとの南アフリカランドは、独自材料よりも外部材料、とりわけ米FRBの利下げ観測の変化に影響を受けやすい地合いです。今後、FRBの利下げ観測が一段と高まって米ドル安が進行すれば、相対的にランドが上昇する可能性があります。

米国の主要株価指数(NYダウ、S&P500、ナスダック)が今週(7/1の週)、いずれも最高値を記録しました。米国株の上昇が続けばリスク回避の動きが後退する可能性があります。新興国通貨のランドにとってリスク回避の後退はプラス材料と考えられます。

メキシコペソ

トランプ米大統領は7月1日、メキシコの移民対策について「素晴らしい仕事をしている」と述べ、移民の流れに非常に大きな影響を与えていると指摘。「対メキシコ関税は検討対象になっていない」と語りました。

メキシコにとって米国は最大の輸出先(全体の約8割が米国向け)。そのため、米国の通商政策はメキシコ経済に対して大きな影響を与えます。米国の対メキシコ関税が発動されない可能性が高まったことは、メキシコペソにとってプラス材料です。

来週(7/8の週)は、メキシコの6月CPIが9日に発表されます。市場ではBOM(メキシコ中銀)が年内に利下げを行うとの観測があります。CPI上昇率が市場予想の前年比+3.94%(7/5時点)を大きく下回れば、利下げ観測が高まり、メキシコペソの重石となる可能性があります。

執筆者 八代 和也

執筆者 : 八代 和也|マネ―スクエア シニアアナリスト

マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。

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