東京株式(大引け)=335円安、米国の対中関税引き上げ表明でリスクオフ
大型連休明けとなった7日の東京株式市場は大きく売り優勢に傾いた。日経平均はリスク回避ムードのなかフシ目の2万2000円大台を割り込んだ。
大引けの日経平均株価は前営業日比335円01銭安の2万1923円72銭と大幅続落。東証1部の売買高概算は15億6494万株、売買代金概算は3兆2176億2000万円。値上がり銘柄数は623、対して値下がり銘柄数は1457、変わらずは60銘柄だった。
きょうの東京市場は、にわかに高まった米中摩擦懸念を背景として日経平均寄与度の高い値がさ株を中心に売り込まれる展開となった。トランプ米大統領が5日、中国製品2000億ドル分に課している制裁関税を現行の10%から25%に引き上げる方針を表明、米中貿易摩擦の再燃を警戒する形でリスク回避ムードが一気に高まった。今週予定される米中貿易協議での合意が困難との見方が強まるなか、中国経済への悪影響を考慮して機械や資源関連など中国関連株に下げるものが目立つ。もっとも医薬品や水産株などディフェンシブセクターは買われる銘柄も多く、内需株は総じて底堅さをみせた。値下がり銘柄数も全体の7割に満たず、30%近い銘柄が上昇するなど売り一色の地合いではなかった。売買代金は3兆2000億円台と大きく膨らみ、3月26日以来の大商いとなった。
個別では、太陽誘電<6976>や村田製作所<6981>など電子部品株の下げが際立つほか、任天堂<7974>も売り込まれた。ファーストリテイリング<9983>も安い。ファナック<6954>、SMC<6273>、コマツ<6301>も大きく下落した。アルヒ<7198>が急落、サンデンホールディングス<6444>、JVCケンウッド<6632>が大幅安、日本特殊陶業<5334>も値を崩した。千代田化工建設<6366>も下値を探った。
半面、ソニー<6758>が売買代金を伴い高く、ZOZO<3092>も買い優勢だった。日立製作所<6501>、武田薬品工業<4502>が上昇、花王<4452>、第一三共<4568>などが逆行高と気を吐いた。イーブックイニシアティブジャパン<3658>がストップ高に買われたほか、エス・エム・エス<2175>、M&Aキャピタルパートナーズ<6080>も値を飛ばした。インソース<6200>、東邦チタニウム<5727>なども物色人気となった。
出所:minkabuPRESS 株式情報
執筆者 : MINKABU PRESS
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