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【NY市場】米雇用統計とパウエル発言受けドルは上下動 ドル円は株高がサポート

見通し 

 きょうのNY為替市場でドルは上下動した。この日は2つの大きなイベントを通過。朝方発表になった米雇用統計とパウエルFRB議長の米経済学会での発言。

 米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が31.2万人増と予想を大きく上回り、平均時給も前年比で3.2%まで上昇した。失業率は3.9%と2ポイント悪化したものの、労働参加率の上昇に伴うものと思われ、ネガティブな雰囲気はない。FRBは今年2回の利上げを想定しているが、その見方を正当化する内容ではあった。

 発表後に為替市場はドル買いが強まったものの、パウエルFRB議長の発言がそれを反転させている。議長は「FRBは辛抱強くいられ柔軟に政策を進める。リスク巡る市場の懸念に注意深く耳を傾けている。必要ならバランスシート縮小の政策を変更できる」などと述べ、市場の動きにも配慮する姿勢も滲ませていた。

 ドル円は序盤に買い戻しが優勢となり、108.60円近辺まで一時上昇。パウエル発言を受けて108円台前半に伸び悩む場面も見られたが、きのうのように下押す動きは見られず、108円台半ばで大方の取引を終えている。米株が大幅高となっておりドル円をサポートしたようだ。

 一方、ユーロドルは下に往って来いの展開。朝方発表になった米雇用統計を受けてドル買いが強まり、ユーロドルは1.1345ドル付近まで下落。ただ、パウエルFRB議長の米経済学会での講演を受けて今度はドル売りが強まり、一気に1.14ドル台を回復し、21日線の上に再び上昇している。ただ、ロンドン時間にも1.1420ドル付近で上値を抑えられていたが、その水準での上値抵抗は強いようで、パウエル発言以降も上値抵抗となっている。100日線が1.1480ドル付近に来ており上値目標として意識されるが、現状からは遠そうだ。

 この日はユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値が発表になっていたが、前年比1.6%、コア指数で1.0%とECBが利上げを急ぐ必要性がある内容ではない。ユーロ圏自体の景気にも暗雲が立ち込めており、ユーロを積極的に買うインセンティブはいまのところ無さそうだ。

 ポンドは強い動きとなり、対ドルのみならず、対円、ユーロでも上昇した。特にポンド買いの材料は見当たらず、パウエルFRB議長の発言を受けてのドル売りでポンドの買い戻しが加速したものと思われる。この日は英サービス業PMIが発表になり予想を上回っていたが、ポンドの反応は限定的だった。経済指標よりも英EU離脱交渉の行方に市場の関心は集中しており、その動向待ちといったところ。

 ポンドドルは一時1.2740ドル近辺、ポンド円は138.20円近辺に上昇。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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