東京株式(大引け)=784円安、米雇用統計前で日銀利上げも警戒し大幅続落
16日の東京株式市場はリスクオフの流れが加速、日経平均株価は前日に続き下値を探る展開となり、フシ目の5万円大台を終値で大きく割り込んだ。
大引けの日経平均株価は前営業日比784円82銭安の4万9383円29銭と大幅続落。プライム市場の売買高概算は22億4365万株、売買代金概算は5兆3138億円。値上がり銘柄数は216、対して値下がり銘柄数は1345、変わらずは47銘柄だった。
きょうの東京市場は朝方安くスタートした後、先物を絡めた売りで大きくバランスを崩す格好となった。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が軟調で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も下落したことから、東京市場でも引き続き半導体セクターなどを中心に売り優勢に傾いた。11月の米雇用統計の発表を日本時間今晩に控えていることに加え、今週末19日には日銀金融政策決定会合の結果発表と植田日銀総裁の記者会見が予定され、利上げ警戒感から下値で買い向かう動きも限定的となった。個人投資家の損益通算の売りも引き続き警戒されている。値下がり銘柄数は1300を超え、全体の84%を占めるなど個別株でみても売り圧力の強い地合いであった。なお、きょうはTOPIXの下げが目立ち、下落率で日経平均を上回っている。
個別では、キオクシアホールディングス<285A.T>が大きく値を下げ、フジクラ<5803>の下げも目立った。ディスコ<6146>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連に売り込まれる銘柄が多かった。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが安く、三菱重工業<7011>も軟調、ファナック<6954>も下値を探った。TOKYO BASE<3415>が急落、ユニオンツール<6278>、三井E&S<7003>、東邦亜鉛<5707>なども大幅安となった。
半面、武田薬品工業<4502>がしっかり、パーク24<4666>は物色人気となった。メディカル・データ・ビジョン<3902>が連日のストップ高で買い物を残し、Link-Uグループ<4446>も値幅制限上限まで上値を伸ばした。シンクロ・フード<3963>、グッドコムアセット<3475>、ファーマフーズ<2929>なども値を飛ばした。エニグモ<3665>、ミガロホールディングス<5535>なども上昇した。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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