東京株式(大引け)=52円安、日中関係の悪化警戒も半導体株などに買い戻し
17日の東京株式市場は前週末の欧州株全面安や米国株市場でNYダウが続落したことなどを受け、リスク回避目的の売りが優勢となった。ただ、日経平均は朝方に大きく下押したものの、その後は下げ渋る展開となった。
大引けの日経平均株価は前営業日比52円62銭安の5万0323円91銭と続落。プライム市場の売買高概算は23億8547万株、売買代金概算は6兆1873億円。値上がり銘柄数は618、対して値下がり銘柄数は932、変わらずは63銘柄だった。
きょうの東京市場は前週末の欧米株市場の軟調な地合いを引き継ぎ、下値を探る展開となった。日経平均は朝方に500円超の下落をみせ、5万円大台を割り込む場面があったが、その後は日経平均寄与度の大きい値がさ株をはじめAI関連や半導体セクターの主力株が買われたことで下げ渋った。一時は急速に値を戻しプラス圏に切り返す場面もあったが、その後は再び上値の重い地合いとなった。中国当局が中国国民に対し日本への渡航を控えるように注意喚起を行ったことを受け、消費セクターの一角などインバウンド関連株への風当たりが強まった。今週は19日に米半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算発表を控えることや、国内の新発10年債利回りが17年半ぶりの高水準となったことなどを警戒する動きが買い手控えムードを助長した。
個別では、サンリオ<8136>が大幅安。ファーストリテイリング<9983>、良品計画<7453>、FOOD & LIFE COMPANIES<3563>など消費関連株の下げが目立った。ソニーグループ<6758>、ニデック<6594>も売りが優勢だった。ネットプロテクションズホールディングス<7383>がストップ安に売り込まれ、アドバンスクリエイト<8798>、Appier Group<4180>なども急落。ベルーナ<9997>も大きく下値を探った。
半面、売買代金首位のキオクシアホールディングス<285A.T>が大幅反発、ソフトバンクグループ<9984>も押し目買いに切り返した。フジクラ<5803>、アドバンテスト<6857>なども買いが優勢だった。三井金属<5706>が値を飛ばし、三井E&S<7003>も物色人気。三井住友フィナンシャルグループ<8316>にも投資資金が流入した。ラックランド<9612>、電気興業<6706>、Orchestra Holdings<6533>がストップ高を演じ、メドレー<4480>、朝日インテック<7747>、FUJI<6134>なども値を飛ばした。
出所:MINKABU PRESS
執筆者 : MINKABU PRESS
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