【本日の見通し】日米財務相会合など待ち 不安定な動きは継続か
【本日の見通し】日米財務相会合など待ち 不安定な動きは継続か
昨日はトランプ大統領が現在145%となっている対中関税について、大幅に引き下げる可能性に言及したことなどがドル買いを誘った。また本日行われる日米財務相会合についてベッセント財務長官が具体的な通貨目標には言及しないとしたことなども円売りにつながり、ドル円は143円50銭台まで一時上昇している。
139円まで下げた今週のドル安基調は一服した形となっている。ただ、昨日に続いて今日も行われるG20財務相・中央銀行総裁会議の動向や、本日行われる加藤財務相とベッセント米財務長官の会談の動向次第ではかなり不安定な動きとなりそう。ベッセント米財務長官は具体的な目標を設定するつもりはないとの意向を示しているが、何らかのドル安圧力や貿易不均衡是正に向けた圧力がかかる可能性がある。
ドル円はG20や日米財務相会合待ちとなりそう。アジア市場などは様子見ムードが期待されるが、このところの大きな動きを受けて、値幅が大きくなりがちとなっており、ある程度上下に振れがありそう。
今週一時139円台を付けるきっかけとなったトランプ大統領によるパウエル米FRB議長の解任要求について、トランプ大統領はその意向はないと否定したが、今朝も議長が利下げを積極的に行わないことに強い不満を示しており、市場の警戒感を誘っている。こうした動きも含め、不安定な動きの継続が見込まれる。
ユーロドルは昨日朝に1.1300台を付けた後、いったん1.14台を回復も、その後再び下げてきた。安値更新には至らずも上値が重い印象。1.13を割り込むともう一段の下げがありそう。ただ、こちらも不安定な状況には変わりなく、ドル安進行が目立つと一気の上昇もありうる。
ユーロ円はこのところのドル主導の展開で方向感がはっきりしない。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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