アジア株は全面安、トランプによる世界的貿易戦争 香港株は下げ限定的か、中国景気支援策を信じる
アジア株は全面安、トランプによる世界的貿易戦争 香港株は下げ限定的か、中国景気支援策を信じる
東京時間11:00現在
香港ハンセン指数 19905.30(-319.81 -1.58%)
中国上海総合指数 3250.60(休場)
台湾加権指数 22672.48(-852.93 -3.63%)
韓国総合株価指数 2450.35(-67.02 -2.66%)
豪ASX200指数 8393.60(-138.70 -1.63%)
アジア株は全面安、トランプによる世界的な貿易戦争が懸念されている。トランプ米大統領はメキシコとカナダ、中国に関税を課すことを決定。これに対しメキシコとカナダは報復関税を表明。中国商務省はWTOを通じて訴訟を起こし対抗措置を講じると発表した。
トランプはEUにも「近いうち」関税を課すと警告。さらに南アフリカへの資金援助をすべて停止すると発表した。BRICSの一部である南アに制裁ということは次はBRICSに関税か? トランプ氏は脱ドル図るのであればBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)に100%の関税を課すと警告している。また、対中強硬派で知られるルビオ米国務長官がパナマに対し、パナマ運河に対する中国の影響力を抑制しなければパナマに報復措置を講じると警告しており、貿易政策やパナマ運河を巡り米中対立激化が懸念される。
春節(旧正月)連休明け台湾は悲惨な1日の幕開け。休み中の中国AI「DeepSeek」報道を受けた米ハイテク株の下落を嫌気して、半導体関連の下げがきつい。TSMCは5.3%安。
同じく春節大型連休明けの香港株は1.58%安。ハイテクや不動産、自動車、医療品、消費者サービスなど幅広い銘柄が下落。カジノ運営会社のサンズチャイナとギャラクシーエンターテイメントは5%超急落。マカオの1月のカジノ売上高が予想外のマイナスとなったことが嫌気されている。小幅な増加が予想されていたが5.6%減少した。
ただ、思いのほか香港株は下げていない。米国による対中関税を受け中国政府がさらなる景気支援策を打ち出すと、投資家は信じているようだ。中国市場は4日まで休場、5日から取引を再開する。
執筆者 : MINKABU PRESS
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