修正:ダウ平均は下落 本日から師走相場が始まる=米国株概況
NY株式2日(NY時間16:20)(日本時間06:20)
ダウ平均 44782.00(-128.65 -0.29%)
S&P500 6047.15(+14.77 +0.24%)
ナスダック 19403.95(+185.78 +0.97%)
CME日経平均先物 38650(大証終比:+180 +0.47%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は下落。感謝祭明けで本日から師走相場が始まった。米株式市場はクリスマスに向けて、調整および来年に向けてのポジション形成が見られる月でもある。
米株式市場はトランプ氏の大統領選勝利をポジティブに受け止め、11月はダウ平均、S&P500とも今年最高のパフォーマンスとなり、最高値も更新した。それぞれ7.5%と5.7%の上昇。小型株も11月の勝者となった。
投資家はトランプ氏の減税や規制緩和が小型株に恩恵をもたらす可能性があると見ている。小型株の代表的な株価指数であるラッセル2000は11月に10%超上昇し、今年最大の月間上昇率を記録した。関税など通商政策への懸念は強いが、ベッセント氏の財務長官指名で、極端な通商政策は緩和されるのではとの期待も出ているようだ。
トランプ氏が大統領に就任する来年1月20日ころまで、米株式市場は楽観的なムードが続くとの期待もあり、12月相場も好調なパフォーマンスを期待する投資家も多い。
本日はISM製造業景気指数が発表され、前回から反転し、予想も上回った。新規受注が8カ月ぶりに基準の50を回復したほか、雇用指数も上昇し、米製造業の回復を示唆した。ただ、8カ月連続で50を下回り、縮小領域での推移に変化はない。11月の数字は6月以来の高水準となり、2年間の低迷を経て米製造業が安定化しつつあることを示唆している。
FRB関係では本日、ウォラーFRB理事とウィリアムズNY連銀総裁が講演を予定。
インテル<INTC>が上昇。同社はゲルシンガーCEOの退任を発表。同社が事業再建計画に取り組んでいる最中の退職となり、取締役からも退いた。アナリストからは、株価が好転するとしても短期的に留まる可能性が高いとの声も聞かれる。
テスラ<TSLA>が続伸。アナリストが目標株価を従来の287ドルから411ドルに引き上げた。ウォール街では最高。AIに基づく完全自動運転(FSD)機能とサイバーキャブの大きな価値創造の可能性が強気見通しを裏付けているという。
欧米系自動車大手のステランティス<STLA>が下落。前日にタバレスCEOの辞任を発表した。同社は利益急減や米国での販売低迷に見舞われている。
アパレルのギャップ<GAP>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の28ドルから30ドルに引き上げた。
クラウドプラットフォームのクラウドフレア<NET>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を従来の92ドルから130ドルに引き上げた。
レストラン向けプラットフォーム運営のトースト<TOST>が下落。アナリストが最近の高騰したバリュエーションと限定的な見通しから、投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も45ドルとした。
AI対応の融資プラットフォームを手掛けるアップスタート<UPST>が大幅安。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げた。同社アナリストはフィンテックセクターへの投資に慎重になるよう促している。
中小企業向け人事管理システムのペイコアHCM<PYCR>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価も従来の18ドルから22ドルに引き上げた。同社はより価値がある企業と評価している。
スーパー・マイクロ<SMCI>が大幅高。取引開始直前に不正会計を巡る疑惑に関して特別委員会が「経営陣または取締役会の不正行為の証拠は見つからなかった」と発表した。報告済みの財務情報の修正も見込んでいないとしている。
半導体のマーベル・テクノロジー<MRVL>が上昇。一時97.63ドルまで上昇し、過去最高値を更新した。アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)との戦略的提携を5年契約で拡大すると発表したことが材料視されている。AWSはAIおよびデータセンター接続製品に関して、同社とのサプライヤー関係を拡大すると声明で発表した。
医療機器のノボキュア<NVCR>が急騰。すい臓がん患者を対象とした同社の腫瘍電場治療(TTフィールズ)の後期臨床試験が主要評価項目を達成したと発表した。
アナリストが小規模小売店の決済処理システムを手掛けるブロック<SQ>に注目している。2025年に向けて最も注目している銘柄の1つだという。投資判断は「買い」、目標株価も従来の90ドルから120ドルに引き上げた。先週末終値よりも35%高い水準。
カルフォルニア州で電力・ガスの公益を手掛けるPG&E<PCG>が下落。資金調達計画を発表。12億ドル規模の普通株と12億ドル規模の優先転換社債を発行する。
ステランティス<STLA> 12.37(-0.83 -6.29%)
ギャップ<GAP> 25.81(+1.56 +6.43%)
クラウドフレア<NET> 105.05(+5.22 +5.23%)
トースト<TOST> 42.37(-1.17 -2.69%)
アップスタート<UPST> 67.39(-11.40 -14.47%)
インテル<INTC> 23.93(-0.12 -0.50%)
ペイコアHCM<PYCR> 18.45(+0.39 +2.16%)
スーパー・マイクロ<SMCI> 42.00(+9.36 +28.68%)
マーベル・テクノロジー<MRVL> 96.86(+4.17 +4.50%)
ノボキュア<NVCR> 29.85(+9.81 +48.95%)
ブロック<SQ> 92.78(+4.23 +4.78%)
PG&E<PCG> 20.55(-1.08 -4.99%)
アップル<AAPL> 239.59(+2.26 +0.95%)
マイクロソフト<MSFT> 430.98(+7.52 +1.78%)
アマゾン<AMZN> 210.71(+2.82 +1.36%)
アルファベットC<GOOG> 172.98(+2.49 +1.46%)
テスラ<TSLA> 357.09(+11.93 +3.46%)
メタ<META> 592.83(+18.51 +3.22%)
AMD<AMD> 142.06(+4.89 +3.56%)
エヌビディア<NVDA> 138.63(+0.38 +0.27%)
イーライリリー<LLY> 799.80(+4.45 +0.56%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。