プーチン大統領、新国防相に経済畑のベロウソフ氏 歴史に詳しい点も考慮との見方も
ロシアのプーチン大統領が12日遅くに国防・安全保障チームの突然の人事刷新を発表したが、2012年から国防相を務めてきたショイグ氏を安全保障会議書記に異動させ、新たな国防相にベロウソフ第1副首相を指名した。大統領の長年の盟友で安全保障会議書記の地位にあったパトルシェフ氏は解任され、別の職務に就くとされたが、具体的には明らかにされていない。
ベロウソフ氏はプーチン大統領の元経済補佐官で、経済に対する国家管理の強化が持論。軍の指導力を期待されて起用されたのではないと見られている。ソ連時代の国家計画体制を軍産複合体に導入することがプーチン大統領の狙いとの指摘も出ていた。
ベロウソフ氏を起用したのは同氏が歴史に詳しく、1960年代の米国防長官だったマクナマラ氏の例が念頭にあったからでもあるとの報道も出ている。マクナマラ氏はベトナム戦争中のケネディ、ジョンソン両政権で国防長官を務め、効率性を高めるために軍の調達を全面的に見直した。
ショイグ氏の更迭は、ウクライナ侵攻を数日で終わらせることに失敗し、3年目に突入した戦争でロシア人兵士に数十万人の死傷者が出ていることへのいら立ちを反映しているとも見られている。

執筆者 : MINKABU PRESS
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