AMDの下げ続く エヌビディア以上に株価反転のリスク=米国株個別
(NY時間13:00)(日本時間02:00)
AMD<AMD> 174.87(-6.56 -3.61%)
エヌビディア<NVDA> 885.40(-8.58 -0.96%)
きょうもAMD<AMD>の下げが続いている。同社株はAIブームの波に乗り、エヌビディア<NVDA>に劣らぬ快走を見せていたが、元々上昇を支える要因はそれほど確かなものではなかった。同社がAIからどこまで恩恵を受けるのか未知数な中、過度な楽観論が同社株を押し上げていた。
そのような中、同社株はエヌビディアよりも割高でかつ成長見通しも弱いことから、エヌビディア以上に株価反転のリスクが大きいとの指摘も出ていた。AIチップで圧倒的な存在感を誇るエヌビディアよりも成長ペースが鈍いと予想されているのみならず、バリュエーションも遥かに割高だという。「短期的に株価は完璧を織り込んだ水準にあり、現在のバリュエーションで長期的な見通しに賭ける気にはなれない。これは通常、株価反転の方程式だ」と述べている。
ナスダック100が安値をつけた昨年10月26日以降、同社株は一時140%超上昇し、この間のエヌビディアの上昇率は130%だった。同社株の予想ベースの株価収益率(PER)は50倍超で取引されていた時期もあり、フィラデルフィア半導体株指数で3番目に割高な構成銘柄となっていた。37倍のエヌビディアを遥かに上回っているほか、ここ1年に1200%超急騰したスーパー・マイクロ<SMCI>の42倍よりも割高となったいた。
一方、同社の業績見通しは切り下がっており、2024年通期の純利益のコンセンサス予想は、この半年で16%、売上高見通しは6.2%下方修正されていた。
ここに来てAIブームを一旦見直す流れが台頭しつつある中で、同社株は利益確定売りの絶好のターゲットになっているのかもしれない。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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