イーベイが決算受け上昇 回復の兆しを示す=米国株個別
(NY時間09:51)(日本時間23:51)
イーベイ<EBAY> 47.16(+2.77 +6.24%)
eコマースのイーベイ<EBAY>が上昇。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。総取扱額(GMV)も予想を上回っている。ただ、第1四半期の売上高は予想を下回る見通しを示した。同社はまた、自社株買いを20億ドル増額し、34億ドルとしたほか、四半期配当を8%増配し、1株0.27ドルとしている。
イアノーネCEOは同社が成長できるニッチを見つけようとしている。時計、スニーカー、その他の高級品を販売し、コレクターにアピールしている。また、コスト意識の高い買い物客や日曜大工愛好家にアピールするため、再生家電や自動車部品も販売。同CEOは声明で「今回の決算はわれわれの戦略の強さを証明するものであり、顧客体験を根本的に強化するために取り組んでいるイノベーションの加速を誇りに思う」と述べていた。
同社はまた、プラットフォームの成長鈍化を補うため、加盟店向けに広告および決済商品の提供を強化している。広告収入は3億9300万ドルと予想の3億7500万ドルを上回った。
今回の決算は回復の兆しを示し、大幅な人員削減を行った同社が、今後利益を伸ばせるのではないのかという新たな期待を投資家に与えたようだ。
アナリストからの目標株価引き上げも相次いでおり、61ドルまで引き上げたアナリストもいる。「下半期には総取扱額(GMV)が増加に転じ、利益率も改善する見通しであることから、魅力的だ」と述べている。GMVのプラス成長と利益拡大という新たな見通しに加え、同社の高い投下資本利益率を考えると、同社のマルチプルは拡大の可能性があるという。「無視するには株価は安過ぎる」とも述べた。
(10-12月・第4四半期)
・1株利益(調整後):1.07ドル(予想:1.03ドル)
・売上高:25.6億ドル(予想:25.1億ドル)
テイクレート:13.8%(予想:13.7%)
・総取扱額(GMV):186億ドル(予想:182億ドル)
・アクティブ・バイヤー:1.32億人(予想:1.31億人)
・FCF:7.77億ドル(予想:5.26億ドル)
(1-3月・第1四半期見通し)
・1株利益(調整後):1.19~1.23ドル
・売上高:25.0~25.4億ドル(予想:25.4億ドル)
・総取扱額(GMV):182~185億ドル
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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