米連邦高裁 トランプ氏の免責特権認めず

　トランプ前大統領が２０２０年大統領選の結果を覆そうとしたとして起訴された問題を巡り、ワシントンの米連邦高裁はトランプ氏による免責特権の訴えを退けた。これで１１月の大統領選前に公判が開かれる可能性が高まった。

　裁判官がトランプ氏の免責の主張を退け、ホワイトハウス在任中や、米連邦議会議事堂襲撃の２０２１年１月６日までの行動に対して訴追される可能性がある。

　一方、これはトランプ氏が最高裁への上告の舞台を設定するものでもある。裁判は当初３月に予定されていたが、先週に延期が決まり、裁判所は新しい期日を決めていない。日程は政治的に大きな影響を及ぼすもので、トランプ氏側は１１月の大統領選挙後までの延期を望んでいる。

　トランプ氏がバイデン大統領を破った場合、恐らく大統領としての立場を利用して、新司法長官に連邦裁判の却下を命じる可能性があるほか、恩赦を求める可能性もある。