エクスペディアが決算受け大幅安 ブッキングが予想下回る 旅行需要減速の可能性を示唆=米国株個別
オンライン旅行のエクスペディア<EXPE>が大幅安。取引開始前に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、ブッキングが予想を下回ったことが嫌気されている。売上高は予想範囲内だった。夏の繁忙期が本格化するにつれて、旅行需要が減速する可能性を示唆した。
同社は大手オンライン旅行としては初めて、1年で最も忙しい時期の旅行状況を発表。今年、米国人がドル高を利用して海外旅行が急増した一方、米国内旅行は全般的に鈍化している。
同社は、海外へのエクスポージャーがライバルのブッキング<BKNG>よりも小さい分、影響が出た格好。ブッキングは引け後に決算を発表予定。
同社は先月に待望のロイヤリティ・プログラムを導入した。バケーション・レンタル・プラットフォーム「Vrbo」でポイントを貯め、それを使って「エクスペディア.com」でフライトを予約したり、「ホテルズ.com」で部屋を予約するなど、旅行者がプラットフォーム全体で特典を利用・獲得できるようにした。
カーンCEOは、このプラットフォームは年後半に効率化を促進すると述べているが、舞台裏での技術的合理化により、同社は一時的にエアビー&ビー<ABNB>に市場シェアを奪われる可能性がある。
(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):2.89ドル(予想:2.38ドル)
・ブッキング:273.2億ドル(予想:288.9億ドル)
・売上高:33.6億ドル(予想:33.7億ドル)
小売り:24.2億ドル(予想:24.9億ドル)
法人:8.61億ドル(予想:7.56億ドル)
トリバゴ:0.82億ドル(予想:1.68億ドル)
宿泊:27.0億ドル(予想:26.2億ドル)
航空:1.11億ドル(予想:1.17億ドル)
広告メディア:2.01億ドル(予想:2.10億ドル)
・EBITDA(調整後):7.47億ドル(予想:6.81億ドル)
・FCF:9.23億ドル(予想:9.03億ドル)
(NY時間11:07)
エクスペディア<EXPE> 99.54(-18.46 -15.64%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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