ダウ平均は続伸 IT・ハイテク株主導で買い戻しが広がる=米国株概況
NY株式23日(NY時間16:20)
ダウ平均 33629.56(+254.07 +0.76%)
S&P500 4019.81(+47.20 +1.19%)
ナスダック 11364.41(+223.98 +2.01%)
CME日経平均先物 27175(大証終比:+295 +1.09%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。一時400ドル超上昇する場面も見られた。取引開始直後は売買が交錯したものの、IT・ハイテク株が主導する形で次第に買い戻しが広がった。景気の先行きへの懸念は依然として根強いものの、FRBの利上げペース縮小や中国の経済再開への期待が米株式市場を下支えしている模様。
市場の一部からは、今週の決算本格化を前に調整が出ているとの指摘も出ている。今週は大手IT・ハイテク株など影響力のある企業の決算シーズンが始まる。米株式市場は10月の安値から上昇しているが、その上げが正当化されるか試されるという。マイクロソフト<MSFT>からインテル<INTC>、テスラ<TSLA>など有力企業が発表予定。最近、IT・ハイテク企業は大胆な人員削減などのコスト削減策に重点を移し、インフレが緩和の兆しを見せていることもあり、悲観論は薄れている。
しかし、市場からは慎重な見方も少なくない。米企業は数カ月前から見通しの下方修正を行っており、過去の水準と比較すれば株価は割高に見えるとの警告も出ている。S&P500は2023年の通期予想ベースの1株利益のほぼ18倍、1株売上高の2.3倍で推移しており、割安感はさほどないと指摘。長期金利が昨年のこの時期の2倍で推移する中、もし、今回の決算で2023年の見通しが下方修正されれば、これ以上の株価上昇は難しいという。
セールスフォース<CRM>が上昇。アクティビスト(物言う投資家)のエリオット・インベストメント・マネジメントが同社株を大量に取得したことが明らかとなった。
ウエスタンデジタル<WDC>が上昇。日本のキオクシアとの合併協議が進展していると伝わった。
スウェーデンの音楽配信のスポティファイ<SPOT>がNY市場で上昇。従業員を約6%削減すると発表した。
靴メーカーのスケッチャーズUSA<SKX>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価をウォール街では最高水準の65ドルに設定した。
家庭用品販売のウェイフェア<W>が大幅高。最近のコスト削減の動きを受けて、複数のアナリストが投資判断を引き上げている。一部は「買い」に2段階引き上げた。
バイオ医薬品のプライアント・セラピューティクス<PLRX>が急伸。特発性肺線維症(IPF)治療薬「bexotegrast」の中間臨床試験のデータが買い材料。
排水処理システムのエヴォクア・ウォーター・テクノロジーズ<AQUA>が大幅高。水事業を手掛けるザイレム<XYL>が同社を買収することで合意した。
セールスフォース<CRM> 155.87(+4.62 +3.05%)
ウエスタンデジタル<WDC> 41.79(+3.33 +8.66%)
スポティファイ<SPOT> 99.94(+2.03 +2.07%)
スケッチャーズUSA<SKX> 48.75(+2.13 +4.57%)
ウェイフェア<W> 59.33(+12.54 +26.80%)
プライアント<PLRX> 30.28(+7.77 +34.52%)
イヴォクア・ウォーター<AQUA> 47.28(+6.25 +15.23%)
ザイレム<XYL> 101.42(-8.76 -7.95%)
アップル<AAPL> 141.11(+3.24 +2.35%)
マイクロソフト<MSFT> 242.58(+2.36 +0.98%)
アマゾン<AMZN> 97.52(+0.27 +0.28%)
アルファベットC<GOOG> 101.21(+1.93 +1.94%)
テスラ<TSLA> 143.75(+10.33 +7.74%)
メタ・プラットフォームズ<META> 143.27(+3.90 +2.80%)
AMD<AMD> 76.53(+6.46 +9.22%)
エヌビディア<NVDA> 191.93(+13.54 +7.59%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。