ウォルグリーンが決算受け下落 予想上回るも通期ガイダンスを維持=米国株個別
ドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ・アライアンス<WBA>が下落しておりダウ平均を圧迫。取引開始前に3-5月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、それにもかかわらず、通期ガイダンスを維持したことが嫌気されている模様。同社は1株利益の1桁台前半の成長という見通しを維持している。
同社は60億ドル以上と予想された英ブーツの売却計画を断念している。アナリストからは、英ブーツの保持決定は同社にとって長期的にマイナスの影響を与える可能性があるとの指摘も出ている。「同社は構造的に衰退しつつあるドラッグストア資産を保持することになるが、希望する価格で買い手を引きつけることができなかった」という。「薬局のファンダメンタルズは依然厳しく、経営陣はサービス構築に注力する戦略が、パンデミック後の世界で1株利益の成長を加速できることを証明する必要があるだろう」とも付け加えた。
同社は、より直接的な患者ケアを店舗に持ち込むウォルグリーン・ヘルス部門への投資を活発化してきた。この新事業は5億9600万ドルの四半期売上高を計上し、米店舗にプライマリーケアセンターを追加し、医療保険会社と提携するなどより深く取り組んでいる。同社のブリュワーCEOは「われわれはウォルグリーン・ヘルス事業を前進させ、その方向に優先的に投資することを強気を貫くつもりだ」と述べていた。
なお、新型ウイルスの予防接種と検査は同社の店舗に米消費者を引きつけ続けており、第3四半期には470万回の予防接種と390万回の検査を実施した。これまでに実施されたブースターの数は1600万回を超えている。
(3-5月・第3四半期)
・1株利益(調整後):0.96ドル(予想:0.94ドル)
・売上高:326億ドル(予想:320億ドル)
米国:267億ドル(予想:267.8億ドル)
海外:53.1億ドル(予想:53.5億ドル)
・粗利益率(調整後):20.3%(予想:20.9%)
(NY時間13:46)
ウォルグリーン<WBA> 38.58(-2.29 -5.60%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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