エヌビディアは横ばい 軟調な決算も下値では買い戻しも=米国株個別
エヌビディア<NVDA>は横ばい。前日引け後に2-4月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。データセンター、ゲーム部門とも好調だった。ただ、ガイダンスで第2四半期の売上高見通しは予想を下回った。
株価は取引開始直後は売り先行で始まったものの、売り一巡後は買戻しも見られ、前日付近まで戻す展開。
同社は中国でのサプライチェーンの混乱やウクライナ情勢を見通しに反映させた。中国のロックダウンにより同社も生産ラインや輸送ラインが寸断され、依然伸びているチップ需要を生かすことができなくなっている。また、ウクライナ侵攻で広範囲に渡る制裁を受けたロシアも見通しを悪化させる要因として挙げた。
今回の決算を受けてアナリストからの目標株価引き下げも相次いでいる。これまでとは違い、他の半導体銘柄と同様に好不況のサイクルが出るのではとの指摘も出ていた。
ただ、期待感を温存しているアナリストも多い。同社のデータセンター向けのGPUサーバーやチップは、AIにおける深層学習および推論のワークロード向けで利用拡大が続いている。下期にかけて供給不足が緩和される見込みで、新たなCPUチップの立ち上げと合わせて、同社はデータセンターでのシェアをさらに拡大する可能性があるとの指摘も聞かれた。
(2-4月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.36ドル(予想:1.30ドル)
・売上高:82.9億ドル(予想:81.0億ドル)
データセンター:37.5億ドル(予想:36.2億ドル)
ゲーム:36.2億ドル(予想:35.3億ドル)
プロフェッショナル・ビジュアル:6.22億ドル(予想:6.48億ドル)
自動車:1.38億ドル(予想:1.38億ドル)
・粗利益率(調整後):67.1%(予想:67.0%)
・FCF:13.5億ドル(予想:24.2億ドル)
(5-7月・第2四半期見通し)
・売上高:81億ドル±2%(予想:84.4億ドル)
・粗利益率(調整後):66.6~67.6%
(NY時間09:40)
エヌビディア<NVDA> 169.95(+0.20 +0.12%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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