ダウ平均は続落 景気の先行き不透明感が強まる中で前日の流れ継続 シスコが大幅安=米国株概況
NY株式19日(NY時間16:20)
ダウ平均 31253.13(-236.94 -0.75%)
S&P500 3900.79(-22.89 -0.58%)
ナスダック 11388.50(-29.65 -0.26%)
CME日経平均先物 26380(大証終比:+10 +0.04%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。景気の先行き不透明感が強まる中、きょうも株式市場は前日の流れを続けている。景気後退への懸念から、前日のダウ平均は2020年6月以降で最大の下げ幅となっていたが、ウクライナ危機がインフレ圧力に拍車をかける中、FRBは積極利上げに着手し、バランスシート縮小も6月から開始する。中国では19の工場が閉鎖されており、中国経済の急減速も懸念。
終盤になってダウ平均は一時プラスに転じる場面も見られた。リセッション(景気後退)への不透明感が強いものの、前日の急落で値ごろ感の買戻しも出ていた模様。ただ、戻り売りも根強くプラス圏は維持できていない。
一部には底打ちへの期待感も出ている。ただ、多くの投資家はこの乱高下はしばらく続くと予想しており、「値動きを見ると、混乱はまだ終わっていないようだ」との声も聞かれた。「金融政策の引き締めに加えて、ボラティリティーと投資家の苛立ちというレシピがある」との指摘も出ている。
米大手銀はS&P500株価指数の予想を再び下方修正。4月下旬に年末の予想を200ポイント引き下げていたが、さらに300ポイント下方修正した。クリスマスまでに4200-4400のレンジになると予想しているが、現行水準からは12%の上昇を示唆。
FRBの積極利上げがインフレ抑制よりも速いペースで経済を減速させると懸念しており、ウォール街の多くの金融機関もそうした懸念を共有。株式市場に織り込まれた景気後退入りの確率は70%との指摘も出ていた。
シスコシステムズ<CSCO>が決算を受け大幅安となり、ダウ平均を圧迫。ガイダンスの下方修正が嫌気されているが、中国のロックダウンでサプライチェーン問題が悪化している可能性もあるとの指摘も聞かれた。
スポーツ用品のアンダーアーマー<UA>が下落。同社は前日引け後に、フリスクCEOが退任すると発表した。
香水、ボディケアなどパーソナルケア用品を手掛けるバス&ボディワークス<BBWI>が決算受け大幅安。通期の1株利益の見通しも下方修正したことが嫌気された。
電子設計自動化ソリューションのシノプシス<SNPS>が決算を受け上昇。第3四半期は予想を上回る見通しを示したほか、通期の見通しも上方修正した。
ハーレー・ダビッドソン<HOG>が下落。取引開始前に電動バイクの「ライブワイヤー」を除く全ての車両の組み立ておよび出荷を2週間停止すると発表した。今週火曜日の遅くに第3者のサプライヤーから同社に提供された構成部品に関連する規制遵守事項に関する情報に基づき慎重を期して実施するとしている。
ノーフォーク・サザン<NSC>やユニオン・パシフィック<UNP>など鉄道株の下げが目立っている。アナリストが鉄道株の投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。
会員制スーパーのBJsホールセール・クラブ<BJ>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。
シスコシステムズ<CSCO> 41.72(-6.64 -13.73%)
アンダーアーマー<UA> 8.18(-1.53 -15.76%)
ハーレー<HOG> 32.43(-3.32 -9.29%)
バス&ボディワークス<BBWI> 40.03(-2.91 -6.78%)
シノプシス<SNPS> 300.52(+27.95 +10.25%)
CSX<CSX> 30.94(-1.38 -4.27%)
ノーフォーク・サザン<NSC> 228.03(-9.54 -4.02%)
ユニオン・パシフィック<UNP> 216.50(-8.49 -3.77%)
BJsホールセール<BJ> 57.39(+3.97 +7.43%)
アップル<AAPL> 137.35(-3.47 -2.46%)
マイクロソフト<MSFT> 253.14(-0.94 -0.37%)
アマゾン<AMZN> 2146.38(+4.13 +0.19%)
アルファベットC<GOOG> 2214.91(-33.11 -1.47%)
テスラ<TSLA> 709.42(-0.39 -0.05%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 191.29(-0.95 -0.49%)
AMD<AMD> 96.67(+0.39 +0.41%)
エヌビディア<NVDA> 171.24(+1.86 +1.10%)
ツイッター<TWTR> 37.29(+0.44 +1.19%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。