ファイザー、ワクチン及び経口薬の通期売上高見通しを据え置き=米国株個別
ファイザー<PFE>が取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ワクチンの売上高が予想を上回った。一方、新型ウイルス向け経口薬「パックスロビド」の売上高は予想を下回っている。
同社は4月半ばまでに、今年用としてワクチン320億ドル、経口薬「パクスロビド」220億ドルの注文を受けたことを明らかにした。前回の決算で示した受注額と変わらない。アナリストの年間売上高予想はワクチンが約340億ドル、飲み薬が270億ドルだった。
同社はワクチン及び経口薬の通期の売上高見通しを据え置いている。これまで同社は四半期ごとに見通しを上方修正していたが、今回の据え置きに市場からは、新型ウイルス向け医薬品の成長が鈍化していることを示しているとの見方も出ている。
一部の国では患者が増加しているにもかかわらず、マスクや検疫に関する規則を緩和している。患者や政府の間で新型ウイルスに対する意識が薄れれば、ワクチンと経口薬の売上予測を上回ることができるかどうか不確実性が生じるとの指摘も聞かれた。
ただ、同社株は堅調に推移。
(1-3月・第1四半期)
・1株利益(調整後):1.62ドル(予想:1.55ドル)
・売上高:256.6億ドル(予想:243.6億ドル)
ワクチン:132.3億ドル(予想:106.0億ドル)
パックスロビド:14.7億ドル(予想:24.2億ドル)
プレベナー:12.4億ドル(予想:13.6億ドル)
イブランス:12.4億ドル(予想:13.2億ドル)
エリキュース:17.9億ドル(予想:17.2億ドル)
ザーコリ:1.27億ドル(予想:1.23億ドル)
エンブレル:2.80億ドル(予想:2.65億ドル)
ゼルヤンツ:3.72億ドル(予想:5.20億ドル)
(通期見通し)
・ワクチン及び経口薬の売上高予想を据え置き
・全体の売上高予想も据え置き、980-1020億ドル
(NY時間13:33)
ファイザー<PFE> 49.18(+0.84 +1.73%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。