アマゾンが決算受け大幅安 売上高が2001年以来で最も小幅な伸び=米国株個別
アマゾン<AMZN>が大幅安。前日引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、売上高は予想範囲内ではあったものの、7.3%増と2001年以来で最も小幅な伸びに留まった。パンデミックで在宅での消費が急増したが、人々の生活が通常に戻る中で、オンラインでの消費も縮小した。ガイダンスでも第2四半期の売上高見通しは予想を下回っている。
第1四半期の北米での営業損益も赤字となったが、第2四半期も営業損益は赤字の可能性を示唆している。エネルギーコストや人件費の上昇に加え、流通センターの拡大で営業費用が上昇した。ただ、流通センターの拡大はホリデーシーズンに備え意図的に行ったもので、需要に対するネガティブな読みや投資サイクル後の収益性の反映と見なすべきではないとの意見も出ている。
また、1株損益が予想外の赤字となっている。電気自動車(EV)のリビアン<RIVN>への投資に伴う損失76億ドルを引き当てたことから7年ぶりの赤字となった。
今回の決算を受けてアナリストの目標株価の引き下げが相次いでいる。ただ、全体的に悲観的な見方は少ない。「現時点ではクリーンとは言い難く、コスト面でやや押し出される可能性がある。しかし、テーゼはそのまま維持されている。既に人件費と固定費に改善が見られ、その影響は第2四半期で実質的に半減している」といったコメントも聞かれた。
(1-3月・第1四半期)
・1株損益(調整後):-7.56ドル(予想:8.40ドル)
・売上高:1164.4億ドル(予想:1164.3億ドル)
AWS:184.4億ドル(予想:182.5億ドル)
・営業利益率:3.2%(予想:4.7%)
北米:-2.3%(予想:+1.74%)
(4-6月・第2四半期見通し)
・売上高:1160~1210億ドル(予想:1250億ドル)
・営業損益:-10億ドル~+30億ドル(予想:+68億ドル)
(NY時間09:37)
アマゾン<AMZN> 2578.98(-312.95 -10.82%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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