ダウ平均は一時600ドル超上昇 停戦協議への進展期待=米国株概況
NY株式15日(NY時間16:21)
ダウ平均 33544.34(+599.10 +1.82%)
S&P500 4262.45(+89.34 +2.14%)
ナスダック 12948.62(+367.40 +2.92%)
CME日経平均先物 25415(大証終比:+285 +1.12%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅続伸。上げ幅は一時600ドル超となった。市場の注目は引き続きウクライナ情勢に傾斜。停戦協議への進展期待も出つつある中、きょうはロシアが「ウクライナとの協議が続いていることはポジティブ」と述べていたが、原油相場も下落しており、株式市場の下値はサポートされている。前日にIT・ハイテク株の下げ主導し、序盤の上げを失速させたこともあり、きょうは上げを維持できているようだ。
きょうからFOMCが始まり、明日の午後に結果が発表される。利上げサイクルの開始が確実視される中、すでにインフレが進行していた中でのロシアのウクライナ侵攻でコモディティ価格が高騰し、高インフレの長期化が懸念されている。そのような中で、FRBがどの程度積極的に金融引き締めを継続するのか、市場はその手掛かりを求めている。
NY市場に上場している中国株はきょうも売りが続いている。中国で感染が拡大しているほか、一部からは、中国とロシアの関係が中国への制裁をもたらし、規制圧力に拍車をかけるのではないかという懸念も重石になっているとの声も聞かれる。
航空株が上昇。大手航空が1-3月期の見通しを上方修正したほか、デルタ航空とヴァージン・アトランティック航空のCEOが会見しており、ロシアのウクライナ侵攻で大西洋航路の予約やキャンセルにはほとんど影響を受けていないと見込んでいると述べていた。
そのほか、銀行、産業株も上昇。IT・ハイテク株もきょうは堅調に推移している。一方、エネルギー株は利益確定売りが強まっている。
ソフトウエア開発のクーパ・ソフトウエア<COUP>が大幅安。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表していたが、ガイダンスが冴えず、通期の1株利益の見通しは予想を大きく下回った。
ズーム・ビデオ<ZM>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を124ドルに設定した。
ソフトウエア開発のギットラボ<GTLB>が大幅高。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表し、1株損益の赤字が予想ほど膨らまなかったことや、売上高は予想を上回った。ガイダンスについても、予想を上回る見通しを示した。
航空部品およびアフターサービスのエアセール<ASLE>が上昇。10-12月期決算(第4四半期)を発表しており、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期見通しも予想を上回る見通しを示している。アナリストからも「今回の決算は力強く、見通しも理に適う」と述べた。
クーパ<COUP> 72.55(-17.27 -19.23%)
ズーム・ビデオ<ZM> 98.97(+4.33 +4.58%)
ギットラボ<GTLB> 35.67(+2.57 +7.76%)
デルタ航空<DAL> 34.86(+2.79 +8.70%)
アメリカン航空<AAL> 15.57(+1.32 +9.26%)
ユナイテッド航空<UAL> 38.24(+3.22 +9.19%)
エアセール<ASLE> 15.22(+0.87 +6.06%)
アリババ<BABA> 76.76(-1.00 -1.29%)
テンセント<TCEHY> 39.42(-1.34 -3.29%)
バイドゥ(百度)<BIDU> 108.38(-0.59 -0.54%)
アップル<AAPL> 155.09(+4.47 +2.97%)
マイクロソフト<MSFT> 287.15(+10.71 +3.87%)
アマゾン<AMZN> 2947.33(+110.27 +3.89%)
アルファベットC<GOOG> 2593.21(+58.39 +2.30%)
テスラ<TSLA> 801.89(+35.52 +4.63%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 192.03(+5.40 +2.89%)
AMD<AMD> 109.33(+7.08 +6.92%)
エヌビディア<NVDA> 229.73(+16.43 +7.70%)
ツイッター<TWTR> 33.97(+0.94 +2.85%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。