ダウ平均は大幅続落 ウクライナ情勢の深刻化で原油相場が急騰=米国株概況
NY株式1日(NY時間16:20)
ダウ平均 33294.95(-597.65 -1.76%)
S&P500 4306.23(-67.71 -1.55%)
ナスダック 13532.46(-218.94 -1.59%)
CME日経平均先物 26460(大証終比:-420 -1.59%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅続落。ウクライナ情勢が更に深刻化しており、市場はリスク回避の雰囲気を強めている。ロシア軍がウクライナの首都キエフに接近しており、テレビ塔がミサイルで被弾される中、市場は警戒感を強めた。原油相場が急騰していることも圧迫。原油相場は一時106ドル台後半まで急騰しており、インフレと伴に個人消費といった経済への影響を心配する声も出始めている。ダウ平均は一時784ドル安まで下落する場面が見られた。
ただ、一部からは、米経済が加速していることを考えると、現状の不確実性は比較的短期間で終わるだろうし、今後数週間のうちに明確性が回復すれば、市場が足場を固めても不思議はないとの楽観的な声も出ているようだ。
米国債利回りが急低下しており、経済制裁の影響もあって銀行株の下げが全体を圧迫。米銀のロシアへのエクスポージャーはさほど大きくはないものの、間接的な影響を不安視する声も出ている。一方、エネルギー株は上昇。
明日はパウエルFRB議長の議会証言が予定されている。3月の利上げは確実視してい状況だが、今回のウクライナ危機を受けて、0.5%の大幅利上げはほぼ無いと見ている。その辺のヒントが出るか注目される。
個別にシェブロン<CVX>が上昇。原油相場の急騰のほか、取引開始前にガイダンスを発表し、自社株買いを年50億ー100億ドルに上方修正した。
ディスカウントストアのターゲット<TGT>が大幅高。取引開始前に11-1月期決算(第4四半期)を発表し、通期の1株利益は1桁台後半の伸びを見込んでおり、予想外の増益を予想している。
ズーム・ビデオ<ZM>が大幅安。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、ガイダンスでは第1四半期、通期とも予想を下回る見通しを示した。
電気自動車(EV)のルーシッド<LCID>が大幅安。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表。今年のEVの生産目標を、異常なロジスティックスとサプライチェーンからの圧力により、従来の2万台から1万2000ー1万4000台へと引き下げた。
スーパーマーケットとコンビニエンスストアの運営を手掛けるクローガー<KR>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた。
経営管理アプリを手掛けるワークデイ<WDAY>が逆行高。前日引け後に10-12月期決算(第4四半期)を発表。通期見通しで、売上高の約9割を占めるサブスクの売上高は55.5億ドルを見込んでおり、予想を上回った。受注残についても強気な見通しを示した。
ターゲット<TGT> 219.43(+19.66 +9.84%)
ズーム・ビデオ<ZM> 122.78(-9.82 -7.41%)
シェブロン<CVX> 149.72(+5.72 +3.97%)
ルーシッド<LCID> 24.99(-3.99 -13.77%)
クローガー<KR> 48.35(+1.55 +3.31%)
ワークデイ<WDAY> 240.33(+11.28 +4.92%)
アップル<AAPL> 163.20(-1.92 -1.16%)
マイクロソフト<MSFT> 294.95(-3.84 -1.29%)
アマゾン<AMZN> 3022.84(-48.42 -1.58%)
アルファベットC<GOOG> 2683.36(-14.46 -0.54%)
テスラ<TSLA> 864.37(-6.06 -0.70%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 203.49(-7.54 -3.57%)
AMD<AMD> 113.83(-9.51 -7.71%)
エヌビディア<NVDA> 234.77(-9.08 -3.72%)
ツイッター<TWTR> 35.56(+0.01 +0.03%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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