ダウ平均は狭い範囲で上下動 利上げはだいぶ織り込みとの声も=米国株前半
NY株式7日(NY時間13:16)
ダウ平均 35142.22(+52.48 +0.15%)
ナスダック 14094.53(-3.48 -0.03%)
CME日経平均先物 27255(大証終比:+35 +0.13%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は先週末の終値を挟んで狭い範囲での上下動が続いている。先週は大手ITの決算を受けて株式市場は不安定な動きも見せていたが、きょうはその動きも一服している。メタ・プラットフォームズ<FB>は失望的な決算で時価総額を2000億ドル失ったものの、他のアマゾン<AMZN>やマイクロソフト<MSFT>、アップル<AAPL>などは好調な内容を示し、安心感が広がった。メタに関しては固有の問題との捉え方のようだ。
株式市場はインフレとFRBの利上げに神経質になっており、1月は不安定な動きを見せた。しかし、FRBの利上げもだいぶ織り込まれて来ており、一部からは、年初の波乱を経て、世界の株式市場が直面するリスクは、織り込まれたとの指摘も出ている。FRBもECBも、市場が現在織り込んでいるもの以上にタカ派な領域には進まないという。一方、インフレはピークを迎え、企業収益はポジティブサプライズをもたらす可能性が高い。株式市場にはなお上昇余地があり、サイクルはまだ終わっていないと指摘。
依然として極めて良好な資金調達環境、非常に力強い労働市場、堅調な企業のキャッシュフロー、中国の経済成長が底打ちの兆候を見せていることから、景気後退を予想するのは間違っているとしている。ただ、きょうのところは次の展開待ちといった雰囲気で様子見気分が強まっている。
なお、市場はFRBが3月に0.5%の大幅利上げを行う確率を3分の1程度で見ている。年末までに金利が1.5%に達するとの見通しも示している状況。
決算については、金曜日までの時点でS&P500企業のうち278社が発表しており、78.4%が予想を上回る利益を発表した。
きょうは取引開始前に食肉大手のタイソン・フーズが10-12月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益が予想を大きく上回たほか、売上高も予想を上回った。通期見通しも公表しており、売上高見通しを上方修正している。値上げが人材不足を相殺した。同社は生産性向上に努めるとも述べている。
ホームフィットネスのペロトン・インタラクティブ<PTON>が大幅高。先週末の引け後に大手IT企業が買収に関心を示しているとの報道が伝わった。アマゾン<AMZN>など複数の企業が関心を寄せているという。アマゾンは買収の可能性についてアドバイザーと協議しているとも伝わった。他にも買い手候補が名乗りを上げる可能性もあるという。一部からはアップル<AAPL>、ナイキ<NKE>も参戦すると伝わっている。
ペロトン<PTON> 28.87(+4.27 +17.36%)
タイソン・フーズ<TSN> 97.84(+9.55 +10.81%)
アップル<AAPL> 172.21(-0.18 -0.10%)
マイクロソフト<MSFT> 303.06(-2.88 -0.94%)
アマゾン<AMZN> 3192.20(+39.41 +1.25%)
アルファベットC<GOOG> 2796.78(-63.54 -2.22%)
テスラ<TSLA> 918.50(-4.82 -0.52%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 225.98(-11.11 -4.69%)
AMD<AMD> 125.80(+2.20 +1.78%)
エヌビディア<NVDA> 249.50(+6.31 +2.59%)
ツイッター<TWTR> 36.59(-0.36 -0.96%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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