ダウ平均は下に往って来い パウエル議長の公聴会受けIT・ハイテク中心に買い戻し=米国株前半
NY株式11日(NY時間12:20)
ダウ平均 36104.02(+35.15 +0.10%)
ナスダック 15127.60(+184.77 +1.24%)
CME日経平均先物 28440(大証終比:+290 +1.02%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は下に往って来いの展開が見られている一方、IT・ハイテク株は買い戻しが優勢となっており、ナスダックは1%超の大幅高となっている。
市場ではFRBのタカ派な動きへの期待が高まっており、この日のパウエルFRB議長の上院での指名公聴会を控えて朝方は売りが先行した。ダウ平均は取引開始から間もなくして一時300ドル近く下落したものの、パウエルFRB議長の公聴会が始まると、急速に下げを取り戻している。
市場では、今年4回の利上げや早期バランスシート縮小などタカ派な期待が高まっている。ただ、議長の発言からは、そこまでのタカ派なヒントは感じられなかったとの印象のようだ。しかし、市場の期待感を後退させる内容でもなく、利上げと早期バランスシート縮小には言及していた。
市場からは、年初の株安にもかかわらず、株式相場が金利と利回り上昇を克服できるとの見通しが示されており、押し目買いを推奨する声も出ているようだ。一部のロング・デュレーションやハイクオリティー銘柄の売りは行き過ぎと指摘。利回りは上昇するものの、インフレを考慮した実質ベースでは大きく上昇するとは考えられない中で、バリュエーションが株価の制約になる可能性は低いという。ボラティリティーの高まりは想定すべきだが、依然として相場上昇が再開すると予想しているようだ。FRBの正常化は企業業績の伸びを抑制するものではないとしている。
セクター別ではIT・ハイテク株のほか、原油相場が81ドル台を回復しており、エネルギー株が上昇。産業や航空株も上昇。一方、医薬品株が下落。銀行株はまちまち。
個別にIBM<IBM>が下落し、ダウ平均を圧迫。アナリストが投資判断を「中立」か「売り」に引き下げ、目標株価も従来の136ドルから124ドルに引き下げた。
AMD<AMD>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を155ドルに引き上げた。今年のデータセンター部門は10%台後半の力強い伸びが期待されるとしている。
IBM<IBM> 131.23(-3.80 -2.82%)
アップル<AAPL> 174.76(+2.57 +1.49%)
マイクロソフト<MSFT> 316.11(+1.84 +0.59%)
アマゾン<AMZN> 3317.61(+87.89 +2.72%)
アルファベットC<GOOG> 2806.59(+35.11 +1.27%)
テスラ<TSLA> 1062.34(+4.22 +0.40%)
メタ・プラットフォームズ<FB> 332.61(+4.54 +1.38%)
AMD<AMD> 138.16(+6.16 +4.66%)
エヌビディア<NVDA> 277.92(+3.92 +1.43%)
ツイッター<TWTR> 40.87(+0.90 +2.25%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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