ドル円は103円台前半 明日は日銀決定会合の結果発表=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は103円台前半での推移が続いている。為替市場はドル安が続いており、ドル円は下値模索の展開が続いている。103円台前半が下値サポートとして意識されたが、その水準をブレイクし、一時102円台に下落した。下げは一服しているものの、買戻しを強める気配はない。今度は103円台前半の水準が上値抵抗に変化している気配もうかがえる。
明日の東京時間に日銀の決定会合の結果が公表される。政策金利や国債購入については据え置きとみられているものの、感染第3波の中で、来年3月末に期限を迎える企業の資金繰り支援策の半年間の延長を決めるものとみられている。
そのほかの注目点としては、景気認識を表明する予定だが、「GoToトラベル」の全国一時停止が決まるなど、年末年始にかけての消費への影響も警戒される。そのような中で景気の先行きをどう見ているのか注目される。
日銀は財務省の外為特会から売り戻し条件を付けずに60億ドル程度の外貨を購入すると発表した。買い切りは初めて。感染状況を踏まえ国際金融協力や金融機関に対する外貨資金供給の円滑な遂行に備えるという。
また、一部からは株高下の日銀によるETF購入の弊害が指摘されており、日銀内からも工夫の余地を探るべきとの発言も出ている。
上記を踏まえて黒田総裁の会見が注目されるが、為替市場の反応は限定的とみられる。
USD/JPY 103.09
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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