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ポンドが上昇。英メディアツイートで保守党議員が合意へ傾くと示し買いが入る

見通し 

ポンドが上昇。英メディアツイートで保守党議員が合意へ傾くと示し買いが入る

ドルは全面安基調、ドル円はポイントを割り込みドル売り円買い

【東京市場】もみ合い

 前日の海外市場で103円台半ば近くまで値を落とした後、一転して104円台まで買い上げられるなど、勢いのある動きを見せたドル円は、もみ合いに終始した。朝方は104円割れを付ける動きも見られたが、前日安値から一気に買いが入ったこともあり、103円台の売りに慎重姿勢が見られ、下値しっかり感。もっとも基調としてのドル安は変わらず、戻りも鈍く、レンジ取引に終始した。

 ドル円同様に前日のNY市場で大きくドル買いが入る場面が見られたユーロドルは、その後いったんユーロの買い戻しが入って東京朝を迎えるなど、ユーロ主導でのドル安基調を感じさせる展開。朝はNY午後の戻り高値からの調整もあって1.2140前後での推移となったが、その後ユーロ買いが強まり1.2160台まで。午後に入ってユーロ買いが収まると調整が目立ち1.2150前後での推移に。

 ユーロ円は午前中、ユーロドルの買いもあって126円20銭台から126円台半ば超えまで。その後はもみ合いが続いた。

【ロンドン市場】ポンド振幅

 ポンドは朝方売りが出た後買い戻し。
EUとの通商協議の動向への神経質な動きが見られ
いったんは売りが出たものの、買い戻されている。
1.3340前後からいったん1.3280前後へ下げての買い戻し。

ドル円は103円台を付けるなど、頭の重さが見られた。

【NY市場】ドル安円高

 ポンドドルが1.34台半ばまで急騰した。
英BBCが英保守党議員の発言として合意に傾いているとツイートしたことがきっかけとなった。

 ドル円は103円60銭台まで大きく値を落とした。
ドル安基調が重石となった。

【本日の見通し】ドル円の頭重い、103円台半ば割れで売りが加速も

 ドル円は海外市場で売りが強まった。もっとも103円台半ば手前では下値進行が止められている。
11月半ば、12月はじめと二度同水準で下値を止められており
割り込むと売りが加速も。その場合ターゲットは11月6日につけた103.17前後へ。

 ユーロドルは一時売りが入るもドル安基調もあり値を戻してもみ合いに。
ユーロ円はドル円の下げで値を落とす展開。

 新型コロナウイルスの感染拡大と、ここにきて広がるNY市など金融中心地での行動制限強化に
リスク警戒の意識が広がっているとみられ、やや円高基調。
戻りが鈍いだけに、下方向の意識が広がる。

【本日の戦略】ドル売り基調継続か

 ドル円は103円台後半の売り場を探す展開。
下方向のリスクが大きいと見ている。
ストップのポイントが難しく、ごく短期であれば104円乗せ、じっくりであれば104円台半ば超え。
戻りの勢いを確認しながらか。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/15 火曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  104.05  1.2144  126.36
高値  104.15  1.2169  126.59
安値  103.61  1.2122  125.95
終値  103.67  1.2151  125.99
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/15 火曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  26687.84 -44.60
DOW   30199.31 +337.76
S&P    3694.62 +47.13
Nasdaq  12595.06 +155.02
FTSE   6513.32 -18.51
DAX   13362.87 +139.71
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/15 火曜日の商品市場》
NY原油先物1月限(WTI)(終値)
1バレル=47.62(+0.63 +1.34%)
NY金先物2月限(COMEX)(終値)
1オンス=1855.30(+23.20 +1.27%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《12/15 火曜日に発表された主な経済指標》

【中国】
鉱工業生産指数(11月)11:00
結果 7.0%
予想 7.0% 前回 6.9%(前年比)
結果 2.3%
予想 2.3% 前回 1.8%(年初来・前年比)

小売売上高(11月)11:00
結果 5.0%
予想 5.0% 前回 4.3%(前年比)
結果 -4.8%
予想 -4.9% 前回 -5.9%(年初来・前年比)

【英国】
雇用統計(11月)16:00
結果 7.4%
予想  前回 7.2%(7.3%から修正)(失業率)
結果 6.43万件
予想  前回 -6.41万件(-2.98万件から修正)(失業保険申請件数)

ILO失業率(10月)16:00
結果 4.9%
予想 5.1% 前回 4.8%(3ヵ月)

【南アフリカ】
生産者物価指数(11月)18:30
結果 0.0%
予想 -0.2% 前回 0.4%(前月比)
結果 3.0%
予想 2.8% 前回 2.7%(前年比)

【カナダ】
住宅着工件数(11月)22:15
結果 24.6万件
予想 21.25万件 前回 21.51万件(21.49万件から修正)(住宅着工件数)

【米国】
ニューヨーク連銀製造業景気指数(12月)22:30
結果 4.9
予想 6.2 前回 6.3(ニューヨーク連銀製造業景気指数)

輸入物価指数(11月)22:30
結果 0.1%
予想 0.3% 前回 -0.1%(前月比)
結果 -1.0%
予想 -0.9% 前回 -1.0%(前年比)

鉱工業生産指数(11月)23:15
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.9%(1.1%から修正)(前月比)

設備稼働率(11月)23:15
結果 73.3%
予想 73.0% 前回 73.0%(72.8%から修正)

対米証券投資(10月)06:00
結果 519億ドル
予想 N/A 前回 1089億ドル

【NZ】
経常収支(2020年第3四半期)06:45
結果 -35.21億NZドル
予想 -38.60億NZドル 前回 19.09億NZドル(18.28億NZドルから修正)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《12/15 火曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【豪州】
*豪中銀議事録
豪経済の回復は合理性のある勢いを確立したが、依然として不均一で、長期化する可能性がある。
相当な期間にわたる政策支援を必要とする
家計の消費の回復は順調、予想通り広く進展
(新型コロナウイルスの感染拡大で行動制限がかかっていた状況が緩和した)ビクトリア州の支出も回復
労働市場には余剰能力
直近の政策パッケージは期待通り機能
量的緩和の市場機能への影響を注視
一部の商品、鉄鉱石の中国の輸入停止に注意

【ユーロ圏】
*レーン・フィンランド中銀総裁
PEPPの1兆8500億ユーロの数字は上限であって、目標ではない。

*ドイツのEU大使
今週末までに英国との貿易交渉で合意するチャンスある。

*コベニー・アイルランド外相
英国との貿易交渉で進歩みられるが、進捗状況は遅い。

【米国】
*ペロシ米下院議長
現地時間の午後4時に上下両院の民主・共和首脳に会議を呼び掛け。

*マコネル米上院院内総務
経済対策をまとめずに議会の閉会はしない。

*デブラシオNY市長
クリスマス後の都市封鎖が必要と示唆。

【カナダ】
*マクレム・カナダ中銀総裁
予想通りに景気は回復。
ワクチンは我々に回復の確かさを与えた。
必要なら追加の手段を使用。
利下げも選択肢。
マイナス金利のハードルは高い。
家計は負債返済に預金を使用。
2016年のような住宅バブルは予想していない。

【その他】
*IEA 
ワクチン開発報道以前の数カ月は世界需要が打撃受けた。
航空燃料の激減が需要見通しの引き下げの要因。
2020年の世界需要見通しは日量5万バレル引き下げ。
2021年の世界需要見通しは日量17万バレル引き下げ。
第4四半期の欧州の需要は第3四半期を下回る、ロックダウン措置の再導入で。

*ハンガリー中銀、政策金利を0.60%に据え置き(市場予想通り)

【英国】
*ジョンソン英首相
EUとの貿易交渉、合意がないケースが依然最も可能性高い(閣議で)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【韓国】
失業率(11月)8:00
予想 4.2% 前回 4.2%

【日本】
通関ベース貿易収支(11月)8:50
予想 5225億円 前回 8717億円
予想 5457億円 前回 3143億円(季調済)

【英国】
消費者物価指数(11月)16:00
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
予想 0.6% 前回 0.7%(前年比)
予想 1.4% 前回 1.5%(コア・前年比)

生産者物価指数(11月)16:00
予想 0.2% 前回 0.0%(出荷・前月比)
予想 -0.8% 前回 -1.4%(出荷・前年比)
予想 0.3% 前回 0.2%(仕入・前月比)
予想 -0.7% 前回 -1.3%(仕入・前年比)

小売物価指数(11月)16:00
予想 0.2% 前回 0.0%(前月比)
予想 1.3% 前回 1.3%(前年比)
予想 1.5% 前回 1.5%(除くモーゲージ利払い・前年比)

CIPS製造業PMI・速報値(12月)18:30
予想 56.0 前回 55.6

CIPS非製造業PMI・速報値(12月)18:30
予想 50.7 前回 47.6

【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI・速報値(12月)17:30
予想 56.5 前回 57.8

ドイツ非製造業PMI・速報値(12月)17:30
予想 44.0 前回 46.0

ユーロ圏製造業PMI・速報値(12月)18:00
予想 53.0 前回 53.8

ユーロ圏非製造業PMI・速報値(12月)18:00
予想 42.0 前回 41.7

ユーロ圏貿易収支(10月)19:00
予想 N/A 前回 248億ユーロ(季調前)
予想 N/A 前回 240億ユーロ(季調済)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(11日までの週)21:00
予想 N/A 前回 -1.2%(前週比)

小売売上高(11月)22:30
予想 -0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 0.1% 前回 0.2%(自動車除くコア・前月比)

企業在庫(10月)17日0:00
予想 0.6% 前回 0.7%(前月比)

FRB政策金利 17日4:00
予想 0.00%-0.25% 現行 0.00%-0.25%

【カナダ】
消費者物価指数(11月)22:30
予想 0.0% 前回 0.4%(前月比)
予想 0.8% 前回 0.7%(前年比)

【NZ】
GDP(第3四半期)17日6:45
予想 12.9% 前回 -12.2%(前期比)
予想 -1.8% 前回 -12.4%(前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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